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近衛予備隊-278 [高校生バトル-70]

「ですね、同じ様な設備を整えた学校でも親の意識によって教育環境に大きな差が出来るようです。」
「初期の近衛予備隊第三部隊に関する報告では、とてつもなく可愛い山猿の群れと有ったのだけど、どんな環境だったのかしら。」
「はは、山猿が大統領に成れたのは詩織が作ってくれた環境のお蔭です。
 ただ自分達の部落は貧乏ながらも真面目な大人が多く、兄も部落の子ども達のことを考えて本を送ってくれましたが、隣の部落は粗野な大人が多いので子ども達も乱暴でした。
 同じ様な差が新設の学校でも有るのでしょう。」
「その差を埋めるのは難しそうね、せめて教材だけど、充分なの?」
「有るものを活用するだけです。
 海外からの寄付も有り英語教材はそれなりになりましたが、少ない日本語教室に対する教材が多過ぎるほど届いているとか。
 日本からの観光客が続くので有れば日本語教室はもっと充実させるべきかも知れませんが、日本語の教材や書籍を整理出来る体制が作れないのです。」」
「でしょうね、英語なら兎も角日本語では。
 じゃまなら火力発電所の燃料にすれば良いのよ、要らない物を送って来てるかも知れないでしょ。
 取り敢えず日本側の窓口に状況の確認をして貰うわ、日本語教室の教師主導で教材を選べる様にし、後は自由に読める様にするか…。
 そろそろ外国語学校を設立し日本語教室を支えるとか考えて行くべきかもね。
 日本人観光客だけでなく、日本からの移住者が増えつつあるのでしょ?」
「はい、戒厳令前では考えられないことだったと思います、詩織と前大統領の功績です。
 外国語学校は、日本人を意識して設立した英語教員養成専門学校を拡大しますか?」
「そうね、スペイン語やポルトガル語なども教えて行く必要が有るものね。
 教員養成専門学校は当初の目的を達成してるのかしら?」
「ええ、実際に子ども達と向き合いながら実験的授業も出来ますからね。
 学生の希望を聞きながら各地の学校へ教育実習として派遣されていますが、語学教育だけでなく子ども達とサッカーをしていると聞きました。」
「彼らに犯罪に走らない教育と言うテーマを考えて貰うのはどう?
 乱暴な子達の意識改革は難しいかもだけど。」
「結果は兎も角、お願いしてみる価値は有りそうです、彼らは教育と向き合ってるのですから。
 教育の目的は善良な市民を育て、彼らの生活を充実したものにして行くこと、強制労働で達成感を得られてる人もいるようですが、出来れば刑務所には入らずに仕事を通して社会の役に立って欲しいものです。」
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