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近衛予備隊-255 [高校生バトル-68]

 新しい学校はメインを給食にしたのが良かったみたいで、義務教育だからと強制されて学校に通って来ている子はいない様で、校長は入学時に戸惑いの有った子達も随分慣れて来たと話していた。
 兄弟が同時に入学した例が多く、兄弟が一緒に英語学習の基礎から取り組むことが良い刺激になっているとも。
 ただ、明らかに女子が少なく、対策の必要性を感じさせられる。
 親としては学校運営の国軍兵士が男性ばかりなのが不安だとは分かっている、だが、税制の簡素化を推進し余剰になる女性税務職員を学校に配属する計画を進められるのは、まだ先のことだ。

「シャルロット、一旦王国騎士団の女子を雑事から解放し、英語教師役に専念して貰うべきかもな。」
「そうね、近衛予備隊では女の子の方が真面目に頑張っているのだから、新設校に通えてない女の子が多いのは残念だわ。
 雑事を国軍の隊員に移管し、王国騎士団の女子が学校に常駐してくれたら、女児の入学が増えるでしょうね。」
「給食担当も慣れて余裕が出て来たと話してたからな。
 農業教育の時間には地域の大人も学びに来てただろ、王国での農業改革を聞いてのことらしいが、学校に女性教師が配属されたら、彼らを通して話は直ぐに広まると思うよ。」
「あのエリアを王国に併合したら農業改革も進めるのよね。」
「そのつもりだが、あそこにだけに力を注ぐ訳には行かない、まずは興味を持ってくれた大人達の教育を進めておかないとな。」
「インフラ整備は王国を中心に拡大して行くのと、マーケットを中心に拡大するのを並行して行っているけど、これからも観光が優先されるのよね。」
「観光だけに頼るのは危ういが、まずは外貨を稼ぐ必要が有る。
 観光で得た資金を利用して安定した産業基盤作りを目指したいが、それには時間は掛かる、しばらくは観光頼りにならざるを得ないな。」
「その辺りのことを子ども達は理解してくれてるのかしら?」
「少なくとも観光業で働くと綺麗な服を着られて給料が良いとは理解しているみたいだったよ。
 国内の観光客と外国からの客ではお金の使い方が違うと言うことも話に聞いてるみたいで、英語学習への励みになってるそうだ。」
「でも、全員が観光業とは行かないでしょ?」
「それでも観光農業が有るからな、観光客が自分で収穫するシステムを説明したら大人達も興味を示してね。」
「難しくないの?」
「簡単ではないから、まずは学校の実習農場を利用して試してみる話をまとめておいた。
 子ども達と共に取り組むことは彼らにとってもプラスになると思うんだ。」
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