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近衛予備隊-249 [高校生バトル-67]

 伸二の助言を受け、王国ではフットサルのコートを整備し始めている。
 調査の結果充分な収益が見込めると判断、国際大会を視野に入れた屋内コートも近い内に着工する。
 また、新設された学校の校長には栄養のバランスが取れた給食と読み書き算数を義務とするが他は自分達の裁量で決めて良いと伝えて有ったが、スポーツや趣味の時間を設けることを推奨すると加えた。
 校長には国軍の小隊長が就任したが、各校の裁量に任せる部分を多くしたので大変だとは思う。
 ただ、それぞれの地域で事情が異なるので変にこちらから指示を出すことは避けたかったのだ。
 その結果…。

「ジョン、各小隊からの報告を見てると全く統一感が無いわね。」
「それぞれ地域の事情を考慮し易くするために、こちらからの指示は最低限にしたからな。
 それでも大人を教育対象に含めたりと、どの小隊も考えてくれてると思うよ。」
「そうね、親子で入学は想定外だったけど考えてみると良い判断だわ、親でも読み書き出来ない人がいるのだから、親子で学習すれば学習効率が上りそうだもの。」
「他の小隊はその報告を見ながら今後の方針を考え直すかもな。
 昼食を挟んだ四時間の間に学習だけでなく、食事作りを子ども達に教えながら手伝ってくれる大人もいて、余裕が出来た兵士たちは校舎の建設に集中出来ると喜んでいるそうだよ。」
「給食や校舎建設要員の兵士達も子ども達とボールを蹴ったりしてるみたいね。
 ただ、男性ばかりなのが気になるかな、国軍の女性兵士は僅かでしょ。」
「ああ、大人の女性が入学してくれた所は良いが、給料を払って雇うべきかもな。
 男の子の入学者数は伸びているが女の子は難しいと聞いている。」
「理由は女性差別だけではなさそうね、予算的にはどうなの?」
「各校に二人ぐらいなら何とかなると思うが、現場で働く兵士達の意見も聞いてみないと、暫くは王国騎士団の女の子達に頼るしかないか。」
「人数が充分ではないのよね…。
 ねえ、女性を漠然と雇うのではなく、布を使った民芸品を子どもに教えながら作って貰うってどうかな、出来たものを売れば給料の足しになるでしょ。」
「そうだな、興味を持つ女の子もいるだろうし、そこで技術を身に付けてくれれば、将来うちでも雇い易くなるだろう、土産物では手作りが人気だからな。」
「近衛隊に諮った後、各小隊と相談で良い?」
「ああ、頼むよ。」
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