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近衛予備隊-245 [高校生バトル-67]

「彼らは予備隊を卒業したら近衛隊に入隊するのですか?」
「それは近衛隊の性格上難しいのですが、まずは義務教育の推進を担う王国騎士団として活動して貰うことになっています。」
「騎士団ですか…。」
「馬には乗らないし、単に恰好良いからとの理由で決まったのですが、これから架空のお話にも登場しますので。」
「なるほど、それにしても彼らは本当に素敵な子ばかりで驚いています。」
「素直な子達が、最初に教えられたことを守って来た結果です。」
「どの様な教えなのですか?」
「入隊して来たら、まず先輩を交えて人に好かれる素敵な人について語り合って貰います。
 そこで出て来た人物像と、先輩たちが描いた素敵な人の条件やどんな行動をすれば尊敬されるか、と言ったことを自分なりに把握してから、全員に演技を始めて貰います。」
「演技ですか…。」
「恰好良い近衛予備隊第三部隊の一員を演じるのです。
 始めの内はなかなか演じきれないのですが、先輩から恰好悪いぞと注意されたり恰好良いねと褒められたり、それを仲間同士でも行っている内に、見られていると意識し始め、しばらくすると演じてたことが自然と身に付き始め、誰が見ても恰好良い振舞が出来る第三部隊の一員へと成長して行くのです。」
「演じていたことが本物になる、一人で取り組むのは難しくても素敵な先輩に見守られ皆で取り組めば出来てしまうのですね。」
「自分の容姿に劣等感を抱いていた子でも、人として自信を持ち変わって行きます。」
「その延長で王国騎士団も当然恰好良い人の集団に、予備隊の最高責任者はジョン王子ですから、王国騎士団もジョン王子の直属になるのですね。」
「ええ、勿論彼らは女王陛下に忠誠を誓っていますが義務教育の推進は自分が中心です。
 王国騎士団は、共和国内に散らばり教育制度を国軍と共に拡充して行きますが、各地のマーケットやその関連施設を見守る役目も担ってくれることになっています。
 彼らから送られて来る各地の情報にも期待しているのですよ。」
「ですが、王子としての公務や電力会社の社長など多忙ですよね?」
「信頼出来る部下と、優秀な近衛隊の支えが有りますから大したことは有りません、プリンセス シェリルには、のんびりし過ぎてると思われてるぐらいなのです、彼女はこちらのスケジュールまで把握していましてね。」
「プリンセスは何と?」
「暇なのだからアビュニス王国に来て欲しいと、王家主催のイベントを開きたいそうですが、女王陛下は宮殿から出たがらない人なので、その代わりにと言うことですね。」
「妹みたいなプリンセスなのですから行ってあげてはどうです?」
「行こうとは思っているのですが、まもなく正式スタートする王国騎士団が大切なのです。
 特に予定が無い時は彼らとの学習に充てていまして、のんびりしてる訳ではないのですよ。
 彼らにはこれから経験を積んで貰い、将来は国の幹部となって欲しいと考えていましてね。」
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