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近衛予備隊-225 [高校生バトル-65]

 それからは、一気に話を進めた。
 YouTube担当になったは良いが何をどう進めて良いか分からないと言う子の為には、その場で俺達のYouTube向け映像を撮影していたスタッフを通して、第四部隊のYouTubeチャンネル立ち上げから運営を指導するスタッフを置く様に指示。
 皆がリーダーとして動けるのであれば、その指示の下に動ける部下が必要になるので、二期生合格者から一期生の下で動けそうな有力候補を出して貰い、彼らの入隊時期を早める様に指示し、その入隊後の組織をどうして行くかを相談。
 第四部隊の隊長をシェリルにしても良いが、敢えて対外的に威圧感を与えられるダニエルにしておき、その陰で実質的リーダーを副隊長としてシェリルが務めると言った大人の考えを出したりもした。
 組織の構築、その骨子だけでも作っておこうとしていたら予定時間を大幅に過ぎることになり、昼食会の延長で夕食まで済ませることになっただけでなく、会場を提供してくれたホテルは全員の宿泊まで手配してくれていた。
 夜も遅くなり、一息ついたところで…。

「シェリル、何か一気にやってしまったが大丈夫だったか?」
「大丈夫に決まってるじゃないですか、ジョン王子が本気なのだと私達に示して下さったのですから。
 今までは事を進めたい私達に対して大人達はじっくり焦らずにと言うスタンスだったのですよ。
 でも、王子があちこちに指示を出して下さり、この国の明日を背負ってるのは私達なのだと、大人にも聞こえる様に話して下さって。」
「はは、聞こえる様に話すって結構効果的なんだぞ、直接話すよりもな。」
「はい。」
「でも微妙なんだよな。」
「何がです?」
「シェリルを策士として生かすのなら、隊長はダニエルにしておけば良いのだが、シェリルの魅力は第四部隊の武器でも有るだろ。」
「もう、王子さまったら、私を口説くおつもりなのですか?」
「はは、そう言う意味では…。」
「ここはダニエルを隊長にした方が何かとスムーズに行くのです、彼の親も喜ぶでしょうから。」
「ふむ。」
「ホテル経営者を国の会社組織にどう組み込んで行くのかは微妙な問題だと思うのです、でも彼の親が協力してくれたら話が早くなります。」
「もしかして影響力が大きいとか?」
「人前で話すとダニエルが良い気になってしまうので言えなかったのですが、彼の父親はとても有能な人なのです、親は、ですよ。」
「成程、ダニエルはこれから有能になって行くのだな。」
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