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近衛予備隊-224 [高校生バトル-65]

 暫くはルーシーやシェリルたちの話で盛り上がったが…。

「ここにいる二十名は、やがて結婚し家庭を築くと思うのだが、それを新しい女王の下でと言うことに対して不安とかはないのかな?」
「自分は不安が無くなりました、ここは観光地としての競争に負け気味で観光客の減少を嘆く声ばかりが聞こえて来てたのですが、それに対して何の策も打ち出せてなかったのです。
 更に行政の失敗が明確になりましたが、国を引っ張ってくれるリーダーに相応しい人がいなくて。」
「結局ホテルの社長仲間が国の借金問題を解決するには女神さまにすがるしかない、そして観光の起爆剤とするべく詩織さまを女王にと考えたのです。」
「結構切実だったのかな?」
「はい、あまり良い話が伝わって来ない大国の言いなりになるのは嫌ですから。」
「君たちは、そんな話をリアルタイムで耳にして来たの?」
「無関心でいたらシェリルに怒られまして…。」
「ジョン王子、皆は自分達がこの国の中で恵まれてると言うことに気付いてなかったのですよ。
 観光客の減少でホテルの収入が減ったら自分達にどんな影響をもたらすのかも。
 この二十人は全員ホテル経営者の子どもなので、恵まれた環境で育ち留学するつもりだった人も私だけでは無く、ですから皆それなりに学習していたにも関わらず、年少のメンバーは仕方ないとしても国の状況変化に気付けてなくて、危機感が無かったのです。
 観光客が減り国が借金を抱えている状況に対して知らなかったり、知っていても親が何とかしてくれると言う感じでした。」
「そこから意識を変えることが出来たから近衛予備隊の試験に一期生として合格出来たのだね。」
「自分はシェリルに言われてから親に聞いてみました。
 そしたら、この国がどうなってしまうのか分からないと。
 それからは、親やここのメンバーと話し合う時間が長くなりました。
 話し合いと言ってもシェリルから詩織さまに関連する遠江王国やジョン王子の話を教えて貰っていたのですけどね。」
「じゃあ、このメンバーのリーダーはシェリルと考えて良いのかな?」
「頭を使って皆を引っ張ってくれるリーダーはシェリル、他のグループからメンバーを守ってくれるのは体の大きなダニエルです。
 因みに、自分はシェリルのサブとして情報整理の担当で、一応各自に役割が割り振られています。」
「シェリル、既にチームとして動けるのかな?」
「はい、ジョン王子の軌跡を追えば私達が何をすべきかは明白でしたので。
 ジョン王子の歓迎イベントを盛り上げるべきだと話したら、そこの眼鏡くんが動いてくれ、イベントの進行を手伝っていたのは、元気印のツインテールだったりします。」
「覚えているよ、御免、自分は皆のことを過小評価と言うか知らなさ過ぎたよ。
 今は君達第四部隊と共に歩めることを誇らしく思う、一緒に頑張ろうな。」
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