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近衛予備隊-219 [高校生バトル-64]

「詩織は共和国を乗っ取っても、この国の出身で有る自分達に委ねるつもりですが、向こうで立ち上げる王国でもそうするのですか?」
「そこは人材によるわ、今までに入って来てる情報では政治家も含めリーダーとして能力的に目立った人物はいないのよ、だから近衛予備隊次第になるかも。
 でも、ここと向こうは同じプリペイドカードが使える姉妹の様な王国をイメージしているのだから、私の後を引き継いで、ジョンが両方の国王になるのも有りだと思うのよ。」
「う~ん…。」
「一度行ってみれば国の雰囲気が掴めるかもね、私が訪問する前に行ってみない?」
「そうですね、日本への旅行を通して自国に居なくてもそれなりに仕事が出来ると分かりましたので調整します。」
「YouTubeチャンネルのネタにもなるからシャルロット達と三人で行き、近衛予備隊の立ち上げに立ち会ったりとか、王子になっての初仕事にしても良いわね。」

 俺は女王の言葉通りに、女王から任命される形で王子になった。
 任命式とその関連行事には多くの観光客が来てくれ、グッズが沢山売れたので新会社の資本金を増額出来そうだ。
 その新しい電力会社設立の発表は、詩織女王を王として迎え王国になる予定の小国を訪問中に。
 話題を求めて日本から来てくれたマスコミに向け電力会社の概要を説明させて貰ったが、進行役の日本人パフォーマーが増資の際は株主になると口を滑らせてくれたことも有り、大きな宣伝になった。
 近衛予備隊第四部隊の結成式の他は、近衛隊の活動を主に日本からのマスコミ陣と共に見て回ったのだが…。

「思ってたよりプリペイドカードの普及が進んでいて、すでに現金を使えなくしたレジが多いのには驚いたわね。」
「ああ、偽札を掴まされるのが面倒だったみたいだな。
 そのレジも、この国は滅多に停電しないのに停電対策が我が王国と同レベルで取られていたから国民の意識は高いのだと思うよ。」
「そうね、私達の王国から離れた共和国のマーケットでは絶対必要なのに充電を忘れるとか、店内で使う携帯端末と共通の物にしてして有るのにも関わらず、停電で営業出来ませんでしたとか平気で報告して来る。
 改めて意識教育の必要性を感じたけど、大人は教育してもなかなか変わらないのよね。」
「ここは商売に対する意識が高いと感じたよな。」
「ええ、海外からの観光客に支えられて来た国だからかしら。」
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