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近衛予備隊-213 [高校生バトル-64]

「信用されているのか微妙ですね。」
「信用され過ぎていたらプレッシャーが大きくなるでしょ、トップリーダーになって失敗した人は幾らでもいるのよ。
 トップとして問題が有ったら取締役会で社長解任、つまり王族の会議で国王交代を決められる、だからトップに相応しくない人がその地位に留まり続けることは出来ないし、国王の責任が少し軽くなるでしょ。」
「自分より適任だと思える人が王族に加わったら交代すると言う選択肢も有るのですね?」
「ええ、但し他の王国を担当する可能性も有ってね、そうなったら協力し合いながらも、どちらが自国を発展させられるかを競い合う形に出来るかも。」
「低い所で現状維持を考えてる様では国王として相応しくないですものね。
 詩織は女王の座に拘らないのですか?」
「全然拘りはないわ、女王としての面倒事とそのメリットを天秤に掛けて判断したら、早いとこジョンに押し付けて引退したいぐらいにね、でも私の統治下に入りたいと言う声が、幾つか届いていて女王を続けて行くことになりそうなのよ。
 国家をより良い形で運営して行ける力有るリーダーは小国では育ちにくいのかもね。」
「共和国から王国になることに対して国民の抵抗はないでしょうか?」
「実情は良く分からないのだけど、大国の甘言に乗ってしまったばかりに苦労してる国が有ると聞いてるわ、私達のテーマは社会的弱者の救済でしょ、それが広く知られる所となり助けを求められているみたいなの。」
「確かに、人口の少ない小国ならば詩織の統治下に置かれて改革を進めるのが一番早いでしょう、彼らにとっては巨額の投資をしてくれる存在、国王に祭り上げてでも迎え入れたい女神さまなのですね。」
「巨額と言っても小国の立て直しに掛かる金額は大したことないのよ、それを効率良く回転させられたらね。」
「やはりこれから取り組む国でもマーケットを活用するのですか?」
「既存店の多くを全部買い取って国営にしたら商品価格は思うがままに出来るでしょ。
 観光客に沢山お金を使って貰えるシステムを確立出来れば小国の一つや二つ簡単に改革出来るわ。」
「何か策でも?」
「世界的に著名なアーティストの公演を年間通して開催するホールと、そのアーティスト達が楽しめる環境を整えれば、それだけで人が集まって来ると思わない?」
「それなら、初期投資は高額でも短期間で回収出来そうです、村を訪れ宮殿のホールで演奏して貰ったアーティスト達が協力してくれます、湖畔に別荘を建てた人が居るぐらいですから。」
「彼女の交友関係で色々繋がっているのよ。
 ジョンが彼女の知り合いと浮気してくれたらもっと早く広がりそうなのだけど。」
「よして下さいよ、シャルロットとの結婚を控えて変な話が流れたらイメージダウンになります。」
「そうね、大統領候補に傷を付けるのは…、で、ルーシーとはどうなの?」
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