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近衛予備隊-211 [高校生バトル-64]

 エミリーと話してから遠江王国の王家、新しい王国などについてプリンセス詩織と色々話した。
 プリンセス詩織は遠江王国の国王と血縁関係に無いだけで無く、プリンセス雅の様に国王の養子にさえなっていない前例無きプリンセスだ。

「市の活性化に繋がるかもと始まったのが遠江王国だけど、新たに立ち上げる王家をどう形作って行くかについては、皆で随分考えたのよ。」
「でしょうね、詩織がプリンセスになった経緯には興味が有ります。」
「最初は市長を国王に、ただそれだけだったの、でも市長としての職務が有るから国王として活発には動けない。
 それで王族、王家の話が出て、国王の子ども達が王子王女に、そして話題作りの為血縁関係の無い義兄弟姉妹も王族に、常識に囚われない王国との意思表示を兼ねてね。」
「それだけですか?」
「ええ、でも当初考えていたより海外からの賓客が多くて正解だったのよ。
 皆で分担して対応出来たから、遠江王国は良い形で世界に知られることとなり、国として承認してくれる国家が増えたの。」
「ここも同じ様に承認して貰えるのでしょうか?」
「いずれはね、でも急ぐ必要はないでしょ、まずは共和国の中の王国と言う位置づけを国際法にどう組み込んで行くかが先だわ。
 国から独立したい地域に対して、一つのモデルとして提示して行きたいとも考えていてね。」
「完全独立では無く平和的に半分独立と言う選択肢が有ると示すのですね。」
「ええ、半分だけの独立でも色々揉めるのだろうけど、独立運動で揉め続けるのとどちらがマシか試してみても良いと思うのよ。
 ここは大統領が我が社と共に国を改革する一環として立ち上がる王国だから、独立運動をしてる人達の参考にはなりにくいかも知れないけどね、でも企業が実権を握る国家として注目を集めたいとも考えているの。」
「紛争に関わる企業は武器を扱ってる所ぐらいですものね。」
「武器以外ではリスクが大きい割に大きな利益が期待出来ないもの。
 領土問題で揉めてる国でも、揉めてる地域を独立させ、領有権を争ってる二か国が協力してそれを支える、なんてことを考えてくれたら可能性は有るのだけど、まず無理なのよね。」
「領土問題が解決することは無いと聞きました。」
「歴史を捻じ曲げてでも領有権を主張する国が有るし、戦争によって領土を奪い取っても、遺恨が残って本当の解決にはならない。
 国と言う概念を本質から変えて行かないと無理だと思うわ。」
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