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近衛予備隊-207 [高校生バトル-63]

「ネットですか、確かに女王から直接国民に対してメッセージを届けられるので有れば、その国にいる必要は無いです。」
「その国にいても国民に対して大したことを伝えられない指導者もいるの。
 私は小さな王国を企業と見做し、その運営方針を社員で有る国民に明確に示して行く、小国だからこそ出来ることなのよ。」
「王宮に居ながら大企業の代表を務めあげ、更に二つの王国を動かす、独立国が詩織を女王とする王国となって成功したら、詩織に統治して欲しいと思う小国が増えるかも知れません。」
「その前に、毎年巨額の利益を得ている資産家たちが小国を企業として立て直す国王になってくれたらと思うわ、世界には小国の全国民を養えるぐらいに稼いでる人が居るでしょ。」
「でも、そんな人達は自分の得にならないことはしないですよね。」
「だから面倒でも国王になる事が誇らしいことなのだと示す必要が有るし、上手くやればお金儲けも可能だと見せたいのよ。
 お金と名誉をセットで得る手段として、小国を自身の手の内に入れることを考える様な資産家が出て来れば世界の経済バランスが少しはマシになると思わない?」
「どうでしょう、遠江王国王家の様な考えを持つ大金持ちがいたら、既に変わっていたのではないでしょうか?
 お金儲けが上手くても人間として問題の有る人が国王になったら国民は大変だと思いますし。」
「そうね、簡単ではないかな。
 ねえジョン、私は国民に敬愛される女王になれるかしら?」
「すでに多くの人々から尊敬されています、鳥からも愛される女神さまですから。
 女神さまの庇護下で暮らして行きたいと思ってる人は多いと思います、プリンセス詩織の拠点造りを快く思わなかった指導者の国にも少なからず。」
「そうなの?」
「そこにはグッズの売り上げと言う根拠が有りますからね。
 詩織達の考えていた拠点造りが上手く行かなかった国では、その情報が流れた時にグッズの売り上げがぐっと伸びたと聞いています。」
「私に宗教的なものを感じてる人が居るとは聞いてたのだけど、教祖様は政治指導者の脅威になりかねないみたいね。
 国民が満足出来る政治を行えていれば、私のことなんて気にする必要無いと思うのだけど。」
「そこが問題です、国民全員が心の底から満足出来る様な政治なんて有り得ません。
 こんな小さな村でも利害関係が有り人々の損得勘定が有るのですから。」
「ジョンは村長として少しは苦労したのかしら?」
「勿論です、村人達の声を聞いて来ましたので。」
「そうかしら、ジョンに頼まれたら嫌とは言えない人ばかりだと聞いてるわよ。」
「そ、それは…。」
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