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近衛予備隊-200 [高校生バトル-62]

 プリンセス詩織の帰国を祝うイベントは空港だけでは無く村でも盛大に行われたのだが、それは村を遠江王国の様な特殊な王国とする前段階の意味合いも有ったのだが…。

「ジョン、私達の婚約発表までスケジュールに組み込まれて少し変な気分だわ。」
「その頃には王家の一員となってプリンスを名乗ってる予定、シャルロットも王族になるのだからそれらしく振舞ってくれよ。」
「村長夫人を意識して所作には気をつけて来たから大丈夫だと思うけど、肩書一つでイメージが変わるのよね。
 ジョンが村長になった時は大人達の態度が変わったでしょ。」
「ああ、村長からプリンスになっても村での変化は少ないと思うが、村長を名乗ってるよりグッズの売り上げは上がると予測されている、村を王国にする狙いはそんな所だ。」
「それにしても適度に間隔を空けてずっとイベントが続くのね。」
「それは俺達が日本のテレビに出ることで上がった知名度を維持し活かす為でも有るんだ。
 日本でさえ海外旅行は普通の人が頻繁に出来ることではないから、その時にこの村を選んで貰う為には継続的な宣伝が必要、でも王国してのイベント展開をして行けば無料で宣伝して貰える、日本だけでなくプリンセス詩織の人気が高い国々でもな。」
「沢山稼いで道路と電力を中心に整備して行きたいものね、雇用の場を確保することにも繋がるし。
 大統領の名を冠した空港からの国道計画はどう?」
「大統領は乗り気だそうだよ、空港から村までの道路が整備されれば、その所要時間も短縮出来る。
 彼も海外からの観光客を増やして外貨を稼ぎたいと考えていたからな。」
「でも、まだ観光客にとっての魅力は足りないと思うのよね、日本には独自の文化が有ったでしょ。」
「そうだな、ルーシーは王国が誕生したら、王国を舞台にしたアニメを制作出来ないかとプリンセスに相談してたよ。」
「ヒット作になればその経済効果は計り知れないとは思うけど…。」
「村の森をリアルな異世界に作り替える案も出してた、大人も子どもも楽しめるものに出来たら集客を期待出来るとは思う。」
「どちらも日本のスタッフに頼らないと難しそうだけど…。
 ジョン、森の中に暮らし易い環境を作り異世界の住人と言う設定で、様々なハンディキャップを持った人達に生活して貰うと言うのはどうかしら?」
「そうだな、それは検討に値すると思うよ、社会的弱者の楽園を森の中の異世界に作って、観光客にはそれを楽しみながら考えて貰うとか…、本当は異世界では無く現実社会が楽園になるべきだが…。」
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