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近衛予備隊-199 [高校生バトル-62]

 我が国は戒厳令が解かれてからも、かなり減ったとは言え凶悪犯罪が起き、失業対策やエネルギーの問題など課題は山積み、機内ではプリンセス詩織と改めて国の諸問題について語り合った。

 飛行機を乗り継ぎ、自国の貧弱な空港に降り立つ…。

「詩織、凄い出迎えですね。」
「ええ、いつも以上だわ。
 空港周辺の活性化を目指して、大型マーケットが完成したから客寄せイベントの一環に私達の帰国を利用するとは聞いていたのだけど…。」
「海外からの観光客受け入れを考えたら、この辺りの開発を進めたいです。」
「ええ、道路や鉄道も今のままではね。
 一応ここから村まで幾つものマーケットを繋ぐ形で道路を整備して行く計画は有るのだけど時間が掛かりそうなのよ。」
「大統領の名を冠した国道として整備してはどうです?
 必要性が高いのですから、マーケットからの収益を優先的に使って工事を進めても良いと思います。」
「そうね、大統領は名を残したい人だから用地の問題は彼が解決してくれるかも。
 国道沿いに住民が必要としてる店を充実させて行けば、そこも繁盛しそうよね。」
「鉄道も新たに?」
「建設コストを考えるとバス輸送を充実させたいかな、村の開発に合わせて買収したバス会社を大きくして行きたいでしょ。」
「路線バスは全てマーケットを通る様に運行し、混雑具合を見ながら本数を増やしていますが利益はどうなのです?」
「マーケットだけでなくうちの工場にもバス停を置く様にしてるし、時差出勤にしたことで通勤の時間帯を分散させてるから効率的、工場周辺に立ち上げた飲食店もピークが分散されてるから狙い以上の売り上げを上げているのよ。
 日本の様に利益の為なら夜勤までとはしたくないけど。」
「村では観光客相手の商売が中心ですので、そう言ったことは考えていませんでした。
 でも観光客の行動パターンをこちらで調整すれば、より満足して頂けるかも知れませんね。」
「時間調整をするの?」
「ええ、観光客向けのイベントはこちらで何とでも出来ます、人気イベントに人が集中して忙し過ぎる時間帯が有ると聞いていましたが考えが足りていませんでした。」
「そっか…、皆の負担を減らしながら売り上げを伸ばして行く余地はまだまだ有りそうなのね。」
「はい、今回の旅行を通して色々学びましたので、それらを活かしながら村人達の為になる様工夫して行きたいと思います。」
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