SSブログ

近衛予備隊-197 [高校生バトル-62]

「村の人口は増え続けていますが将来過密状態になるのでしょうか?」
「その辺りは計画的に進めて行きたいわね。
 マーケットとカジノの全国展開が上手く行けば、人口を分散させながらの発展は可能だと思うの。
 東京みたいに異常な状態にはしたくないでしょ。」
「ですね、人口が都市部に集中し地方では過疎化が進む、どこの国でもそうなのでしょうか?」
「都市の方が便利、人口密度が高ければ商売も効率的なの。
 でもバランスが悪くなり過ぎるのはどうかと思うわ、国がコントロールすべきだと思うのだけど、不便な所に住むことを強制する訳には行かないから難しいのよね。」
「マーケット関連で各地に雇用の場が出来、カジノで娯楽を提供して行けば町へ働きに出る人が減ると思います。
 商売はうちがコントロールし、売り上げの少ない店が有ったとしても、全体で必要な利益が出ていれば問題ないですよね。」
「金儲けを第一に考えるのではなく住民の利便性を考えて展開、ライバルと呼べる店が少ないから当面は余裕でしょう。」
「外国の企業が参入して来る可能性はどうです?」
「外国企業はうちと同じ条件になってね。
 企業は利益のほとんどを国から持ち出せず、再投資するか国のインフラ整備に充てるか税として納めなくてはならないだけでなく、給料にも制限を設けることで資金の流出を防ぎ、他国の食い物にされない様、法で定められたの。
 大統領はうちの会社さえ有れば良いと考え、国から資金が流出しない様に他の外国企業を排除、うちの会社次第では大きなリスクを背負うことになるのだけど、私達の目的は国の立て直しで有って金儲けではないと信じてくれたのよ。」
「自由経済のままでは資金力の有る外国企業の食い物にされかねないのでしたね。
 我が国の為に大きな投資をしてくれ、利益は再投資やインフラ整備に充ててくれる様な企業なんて普通では有り得ない、遠江王国の王家が特別過ぎるのはどうしてなのです?」
「私腹を肥やしたら、より幸福になれるのか、を考えた結果なの。
 人が暮らして行くのに必要とする金額を大きく超えて溜め込んでも仕方ないでしょ。
 でも企業活動を活発に行い、株式会社として社会的弱者を救済して来た結果、簡単には手放せない株式資産が膨れ上がり、その配当で更に投資出来る状況になったのだけどね。」
「その資金で経済状態の悪い小国を株式会社の王国として再建するのですね。
 世界中には貧困に喘いでいるエリアが幾つも有りますので、遠江王家がその気になったら王国はどんどん増やして行けそうです。」
「社会的弱者の救済が大きな目標でも有るから、王国を増やすか会社として拡大して行くか形に拘らずに改革を進めて行きたいわ、でも簡単には行きそうにない国が多くてね。
 拠点を作ることが出来た国でも、目先の利益しか考えられない人達の利害関係がややこしかったりして、拡大が進まないのよ。」
「その点、我が国の大統領はとても協力的で、法改正もしてくれたのですね。」
「ええ、少し乱暴なこともするけど、先々を冷静に考えてる人だと思う。
 既存のシステムから逸脱する様な考えでも、良いと思ったら柔軟な判断の出来る人だから、改革のスピードが速いのでしょう。」
nice!(11)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 11

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。