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近衛予備隊-195 [高校生バトル-62]

 国へ帰る飛行機の中…。

「ジョン、旅行はどうだった?」
「とても良い刺激になりました。
 日本や遠江王国の映像は見ていましたが、実際その場に立ってみないと分からないものですね。」
「しっかり稼げたのかしら?」
「はい、写真集の売れ行きが好調ですし、村のホテルは日本からの予約がぐっと増えたそうで、マスコミの力を改めて感じています。
 ギャラを貰い宣伝させて貰え、美味しい仕事ばかりでした。」
「テレビ局としては、今後の活躍も期待出来るイケメンですからね。
 村に取材チームを常駐させる話がテレビ局から来てるのでしょ。」
「ええ、遠江王国に続く存在として注目されているそうで、村で収録し日本で放送するレギュラー番組の話も有ります、あまり前例がないのだとか。」
「どうしてそんな話になったのか理解している?」
「いえ、特に考えていませんでした。」
「ジョンがゲスト出演した番組の視聴率がどれも良かったのよ。
 ジョンの口パクと声優との絡みは芸として認められ、写真集が売れてることも有って今後も視聴率が期待出来る、ホントは日本で暮らして欲しいのだと思うけど、そうは行かないので多少のリスクを覚悟した上での苦肉の策でしょう。」
「視聴率はスポンサーに影響するのでしたね。」
「以前ほどでは無いにしてもテレビの影響力は有るのよ、ジョンの番組ならうちのグループ企業が番組スポンサーになりたがるかも。」
「どんな番組になるのでしょうか?」
「そこが問題よね、くだらない番組にならない様、グループ全体でスポンサーになり圧力を掛けようかしら。」
「そんなことが出来るのですか?」
「これから王国になる村のイメージが悪くなるぐらいなら視聴率が低くても良質な番組でないと駄目なのよ、勿論視聴率を下げる気はないけどね。」
「ですよね、でもホントに不思議な感覚と言いますか、自分が近衛予備隊に入るまで、お金になるのは自分達が手伝って収穫した作物だけ、物では無いイメージに大きな価値が有り、自分達を潤してくれるとは思ってもみませんでした。」
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