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近衛予備隊-194 [高校生バトル-62]

 話題になっている小国もかつては植民地だ。
 大きな戦争を経て宗主国の価値観が変わったのか、植民地の多くは独立し民主主義国となったが、我が国の歴史を考えると微妙、充分な教育が行き届かなかった国で宗主国が植民地支配をやめてどうなったのか、考えてしまう。
 俺達は民主主義について学んでは来たが、その本質を理解していない人が多数を占める国に於いて、それが理想的な考え方だとは思えないのだ。
 自分の場合は、民主主義の問題点と向き合う人達から多くを学んだ結果だから、どこかに誤解が有るのかも知れない、でも、彼らは物事を多方面から考えることを教えてくれ、俺達の視野を広げてくれた。

 民主主義と対極をなすのは絶対王政か。
 かつての王様はその力量によって家来を増やし国を形成したのだと思う。
 それは子に引き継がれ、その政治が成功すれば豊かな国となり、戦争が起こらなければ国は更に栄えたのだろう、戦争によって国力を増した国が有ったかも知れないが。
 ただ国王を中心にまとまらないと、他国によって国の安定が損なわれ兼ねなかったとは推察出来る。
 勿論、世襲で国王となった者の力量によっては残念な国に成り兼ねないのだが、民主主義的な約束事に従って国のリーダーになった者が残念な人だったと言う例も有り、どんなシステムでもそれを運用する人の技量によって良くも悪くもなるのだと思う。
 プリンセスが考えているのは、国にとってより有益で有る指導者が最大限にその力を発揮出来る環境としての王政、その国王は世襲ではなく、一番分かり易い例としては大企業の社長だ。
 大企業の中にはその抱える社員数が小国の人口より多く、経済規模が小国の国家予算を遥かに超えるところも有る。
 国家の定義に当てはまらないだけで、その影響力が我が国以上の大企業は幾つも存在する。
 そして国に匹敵する力を持つ大企業のリーダーで有るところの社長、基本、平社員に社長を選ぶ権限は無い。
 民主主義を声高に叫んでいる人でさえ、自身の生活に直結するかも知れない社長の選定に対しては何の権利も持っていないのだ。
 それでも多くの大企業は大した問題もなく活動を続けているのだから、国の幹部が選んだ国王による王政でも問題はないと思う。
 どの様な手続きを経てリーダーになったとしても、国民に慕われる人物が国民の為になる政治を行うので有ればだが。」
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