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近衛予備隊-184 [高校生バトル-61]

 遠江王国王家の皆さんは村を名前だけの王国にする気はない様だ。
 例え大統領との兼ね合いで名前だけの王国となったとしても、マーケット展開から様々な分野に手を広げることで財閥となり、そのトップが国王並みの力を持つことを想定している。
 遠江王国が日本を乗っ取ることは不可能だが、村から発展させた王国が我が国を平和的に掌握し乗っ取ることは難しくないと考えているそうで、そこから国家間の経済格差を無くして行きたいとも。
 勿論短期間で実現出来ることでは無いが、行動しなければ永遠に変わらないことだ。

「ジョンは王様になるの?」
「まだ何とも言えないが心の準備はしておいた方が良さそうだな。」
「なら、私は側室になるわね。」
「ルーシー、無理して子を残す必要のない王政だぞ。」
「でも…。」
「王家の血に拘ったことで不幸も起きてる。
 日本の皇室は良く分からないことになってるそうだが。」
「男系に拘ってるのに側室を置かなかったから、皇位を継承出来る人が僅かになってしまったのでしょ。
 ジョンの子は国王にならなくても、遺伝的に優秀な子が生まれる可能性が高い、だから多いに越したことは無いと思うのよ。」
「それより子どもと言えば教育の重要性を改めて感じたな。」
「あっ、逃げた…。」
「遺伝的に高い資質を持って生まれても、育て方を間違えたら資質が高いだけにかえって危険な存在になりかねないだろ。
 俺だって近衛予備隊に入隊していなかったら、町へ出稼ぎに行った流れからマフィアの下っ端となって反社会的なことをしていたかも知れない。」
「ジョン、私は今回の旅行を通して、子どもの為により良い環境を作ることがとても大切なことだと感じたわ。」
「ああ、シャルロットの言う通りだよ、キャンプ場で出会った香菜はとても良い環境で暮らして来たから素敵に育ったのだと感じた、周りの大人達も素敵な人なのだろう。」
「我が国ではそこがね。
 法に反することでも気にしない人が多かったから治安が悪くなっていったのだと思うし。
 今は力で抑え込まれていても、大人の心は簡単には変わらないから心配だわ。」
「だね、犯罪とは無縁、犯罪を犯さなくても普通に生きて行ける環境、子どもにとってより良い環境を整えることが俺達の役目なのかもな。」
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