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近衛予備隊-179 [高校生バトル-60]

「もし自分が王家の一員となったら何をすれば良いのです?」
「村長としての職務はそのまま、ただ肩書は村長から大臣に変更して…。」
「詩織、総理大臣なのか?」
「う~ん、どうしよう…、総理大臣では面白みに欠けるわね。」
「いっそ左大臣にでもしといたら、太政大臣では説明が面倒だけど、左大臣なら女王様の左側を守るとか適当な意味付けをしておけば良いし、英語にした時も分かり易いでしょ。」
「相変わらず雅はいい加減なのね…、でも悪くはないかも、右大臣には近衛隊隊長が適任かな。」
「詩織、決定なのか?」
「ええ、何をする人なのか良く分からない名称なのに、言葉としては難しくないでしょ。
 日本文化に興味の有る人は面白いと思うだろうし。」
「ジョンが左大臣となったら今まで通りの村長だけでは済まないですよね?」
「そうね、シャルロットはジョンとの結婚、何時頃にするつもりなの?」
「村が落ち着いたらと相談していたのですが…、先延ばしになりそうです…。」
「先延ばしと言うより日程を決めましょう。
 流れとしては、まず建国祭、王国を立ち上げると宣言してのお祭りで一稼ぎでしょ。
 次は女王への即位式を祭りとして盛り上げて一稼ぎ、王家にはジョンの他、近衛隊から二人を入れて、う~ん、式や祭りの名称は後で考えるとして、ジョンが絡めば一稼ぎ出来るわよね。
 王家の一員として左大臣を務めるジョンが婚約するお祝いで一稼ぎして置いて、二人の成婚を大々的に国を挙げて祝い一稼ぎ、その後は子どもが誕生する度のお祝いになるわね。」
「ちょっと~、詩織は稼ぐことしか考えてないの?」
「雅、村、じゃなかった国全体のデザインを変えて行く予算が必要なのよ、近隣諸国には無い街並みを持つ王国、観光地としての国を確立させたいからね。」
「しかし、自分達の結婚でそこまで稼げますか?」
「記念硬貨をはじめ記念グッズを売り出せば日本で売れるのよ、様々な情報を流して行くことでね。」
「情報ですか…。」
「婚約の式典に向けて衣装を用意しました、その衣装は日本の有名デザイナーが担当し、と言ったことをまめに流して行くの。
 ロイヤルウエディングに対する憧れは強いから注目度は抜群、ネタに困ってるマスコミも大喜びで取り上げてくれるでしょう。」
「歴史も伝統も無い王家で勝手にプリンスを名乗る程度で大丈夫なのですか?」
「容姿端麗なプリンスが、容姿端麗な姫を迎えるのだから、その出自はどうでも良いのよ。
 王子さまはお姫さまと結婚し末永く幸せに暮らしましたとさ、ってお伽噺を見せて上げれば喜ぶ人は沢山いるのだからね。」
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