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近衛予備隊-178 [高校生バトル-60]

「肩書と言えば、王家の方々は貴族と言った肩書でも良かったのでは有りませんか?」
「ジョンは私達が義兄弟姉妹の契りを結んでいることは知ってるかな?」
「はい、村に於ける男尊女卑のことが話題になった時にプリンセス詩織から…、あっ、王家と言う呼び方は義兄弟姉妹の契り、その延長と言うことでしたか…。」
「ああ、その通りなのだが、王家の中に序列は必要ないと言う意思表示でも有る。
 遠江王国の国王は世襲ではないから、王位継承権の順位を付ける必要はないだろ。」
「そうですね、しかし、王家の皆さんは優秀な方ばかりで、実のお子さんが次期国王となっても問題は無いと思うのですが。」
「可能性はゼロではないよ、ただね、長男は王様をやってるより技術者のまとめ役、次男は自分が表に出るより裏で暗躍したいタイプ、長女と三男は遠江王国より日本国の改革を考えていてね。
 次女はタレントとして自分の才能を伸ばして行きたいと考えてるし、四男は政治経済に興味が無くて義兄弟姉妹の一員ですらないんだ。」
「そうでしたか、では時期国王の候補者は?」
「以前は詩織を考えていたのだが、遠江王国の枠に収まり切らない存在になってしまったからな。
 でも我々と志を同じくする者は少なからずいるし、王国を任せられる人物も幾人か存在する。
 彼らを王家に迎え入れることになるが、遠江王国だけを活躍の場とは考えていないので、誰が次期国王になるのかはこれから検討して行くことになるのだよ。」
「ホントに血の繋がりの無い人が次期国王になるのですね。」
「ああ、遠江王国ぐらい安定していると国王なんて誰でも良いのだけどな。」
「でもね、ジョン、私達は対外的により良い社会の構築に向けた情報を発信し続けようと考えてるの。
 国王はその象徴でも有るから誰でも良いとはならないのよ。」
「ですよね、選挙によって、まずは市長として選ばれるが有りますし。
 その辺りは、村が王国になりプリンセス詩織が女王になる時も同様にと考えているのですか?」
「法律が違うし、今は大統領次第だから何とも言えないけど、基本的に遠江王国同様、王家による継続的な政治形態を目指したいかな。」
「大統領次第ですか、でもどうして大統領は村を王国にと思ったのでしょう?」
「勿論、アドバイザーとして送り込んで有る近衛の助言よ。
 うちは納税額が多いだけでなく、雇用状況の改善を通して、しっかり国に貢献してるでしょ。
 それを更に伸ばすにはと大統領から尋ねられ、観光のシンボルとして村を王国にすれば、毎月の様に王国絡みのお祭りを開き海外からの観光客を呼び寄せることが可能だと答えたの。
 私をもっと利用しなさいってとこね。」
「そうだったのですか、しかし、忙しくなっても構わないのですか?」
「私は忙しくなんてならないわよ、王家にジョン達が入ってくれればね。」
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