SSブログ

近衛予備隊-175 [高校生バトル-60]

 村の話で盛り上がる王家の人達だったが…。

「詩織、それなら独立国として王国を名乗っても恥ずかしくないだけの経済状況になりつつ有るのだね。」
「ええ、もう新規の借入れをしなくても、今までの借入を返済しながらマーケットの全国展開を進めて行けるだけの体制が整っています。
 治安が悪かった頃、強盗の標的に成り易かったからか商店の絶対数が足りてないみたいで、マーケットを出店しても競合する店舗が極めて少ないです。
 地域によって差は有りますが、当初思っていたより購買意欲は高く、予想以上に売り上げを伸ばしている店舗ばかりですからスタッフも強気になっています。」
「治安が良くなってお金が回り始めたのかな?」
「みたいです。」
「ならば安心して小さな国の女王になれば良いが、王家が女王一人では心許ないと言うか女王としての公務が大変だろ?」
「大統領との兼ね合いで、村をどの程度国らしく出来るのか分かりませんが、将来は大統領にと言われている村長がいますので彼を王族にしようと思っています。
 国王を世襲にする気は有りませんので、彼には将来大統領か国王に、国を乗っ取り王国として統一するのも有りですね。」
「ほー、大きく出たな。」
「マーケットを足掛かりとすれば有り得ない話ではないのです。
 マーケットで買い物をするのが国民ならマーケットで販売する商品を作ったり運んだりするのも国民な訳で、国中で我が社の関係者が増え続けています。
 独占禁止法は有りませんので他国の企業が気付く頃には我が社が絶大な力を手にしているかも知れません。
 余力の出来始めた工場では輸出向けの商品製造も始めまして、全体の伸びしろはかなり有ります。
 マーケットとそれに関係する工場や農場が増えたことで、生活改善出来た人がかなりいるのです。」
「詩織は奇跡を起こし、神の如き存在になってるのだから難しくないかもな、ジョンも会社のシンボルとして知名度が上がっているのだろ。」
「我らが女神さまは、なかなか素敵な構想をお持ちの様だけど、ジョンは村長としてどう考えてるの?」
「どうと言われましても…、王族にと言う話は今始めて聞かされましたので…。」
「シャルロットは?」
「ジョンが優れた指導者で有ることは多くの方々が認めて下さってるところです。
 ただ…、共和制の国から王国と言うのは…。」
「共和制の国でも結局、君主に代わる人物を選挙で選んでいる様なことだろ。
 遠江王国は王国を名乗っているが、日本国の法律に基づいてなされた市長選挙に当選した親父が王様を兼任しているだけなのだよ。」
nice!(11)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 11

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。