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近衛予備隊-173 [高校生バトル-60]

「なあ、いっそのこと発想を変えて総合学校ってどうだ?」
「総合学校?」
「入学条件は英語と算数の能力ぐらいにして、学習意欲が有れば年齢制限無し。
 何をどう学ぶかを自由に考え、就職に向けてのスキルアップを図る。
 勿論、芸術や文化を学ぶことも重視したいかな。」
「一定のカリキュラムを設けないと言うことですか?」
「生徒は一人一人違う、全員が自分に合った学習目的、学習方法を考えたら必然的にバラバラになるだろう。
 学習環境が整っていれば自力でスキルアップ出来る子もいるだろうし、技術を身に着けるにはマンツーマン教育が必要かも知れない。」
「そんな学校、日本では絶対無理だけど向こうの村でなら可能なのかな、ジョンはどう思う?」
「そうですね、近衛予備隊はプリンセス詩織の指導によって、それに近い形になっています。
 まずは、近衛予備隊を総合学校の核とし、そこから少しずつ拡大して行くので有れば無理なく専門教育や高等教育に進められるかも知れません。
 プログラマーの養成もその一環としてなら、後は生徒の能力次第です。」
「成程、近衛予備隊は自分の希望する進路に応じた学習をしていたのだったね。
 それなら、思ったより簡単に実現出来そうだな。」
「三郎兄さま、言い出したからには費用面の援助をしてあげて下さいね。」
「はは、雅に言われなくても、子ども達が大きく成ったら留学させたくなる様な学校にしたいかな。」
「それは良い、早速現地視察に行って来よう、行きたいとは思っていたのだが、なかなかタイミングが合わなかったからな。」
「次郎兄さまも乗り気なのですね。
 これで立派な校舎を建てられるわ、留学生向けの寮も。」
「では、第二王子さまご一行の為に宿泊の手筈を整えます。」
「ルーシーは気が早いね。」
「いや、良いじゃないか、三人が帰る時に一緒でも。」
「私も帰るのですが。」
「詩織は向こうがすっかり気に入ってしまったのだな。」
「それはもう、寒くないし、衛生面の改善を進めた結果蚊や蠅を見ることも無くなって来ました、のんびり出来る庭園も有りますからね。」
「詩織の為の庭園って随分贅沢だよな。」
「プリンセス詩織はそれだけのことを国や村の為にして下さいましたので、まだ足りないぐらいだと思っています。」
「シャルロット、大統領は観光の為に、詩織を女王とし村を遠江みたいな王国にすることを考えているのでしょ。」
「はい、ですが遠江王国とは違い本当に名前だけの王国を考えていらっしゃる様です。
 一応、名称変更をプラスに出来ないかと検討はして貰っているのですが…。」
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