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近衛予備隊-148 [高校生バトル-57]

「村がそんな社会になるとしても随分先のことでしょ。
 それより村の長期計画はこの先も人口が増えて行くことを見越しての宅地開発が中心だけど、個人と社会との関係をより良好な形にして行く為の教育計画を考える必要が有ると思わない?」
「そうだな、今のままでは…、子どもは親を見て育つ、お手本になるべき親世代の資質が低ければ、子も同じ道をたどりかねないよな。」
「全財産を失い腹を空かせ、とぼとぼと歩いて帰って来る様な大人にはなって欲しくないものね。
 人々が社会によって守られ、社会の為に働くと言うことを村人一人一人が理解し納得している、そんな村にしたいかな。」
「その為には学校で何を教えて行くかが問題になる。
 まず自力で生きて行く為の能力を身に着ける必要は有るけど、より良い村にして行くことを考えたら、それだけでは足りないだろ。」
「具体的に何をすれば良いのかしら?」
「難しい所だな…、今の近衛予備隊は向上心の強い子を中心に編成しているが、俺達の時は向上心の無い奴も一まとめに入隊した…、諸事情有って今の形になったが、あれはあれで助け合いながら成長出来たと思わないか?」
「そうね、メアリーや教官達には何か意図的なことが有ったのかしら?」
「個々の資質に関係なく、村としての理想的な姿を子ども達に伝えて行くべきよね。」
「う~ん…、理想的な社会って、今は生活環境が良くなってる最中だから村人達の満足度が上がっていて良い雰囲気になってると思うけど、今は便利だと有難がってる物に慣れてしまい、それが当たり前になってしまった時に村人達がどう考えるのかが問題なのかな。」
「俺達は村人達の生活環境を良くしたいと考えて来たが、その先も考える必要が有るのだな。」

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