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近衛予備隊-117 [高校生バトル-54]

「詩織、そろそろ戒厳令が解除されると噂されていますがどうなのです?」
「長引かせて反政府組織を弱体化させると言う大統領の思惑通りに行ってるみたいだから、そろそろ解除されて良いかもね。」
「詩織から大統領に戒厳令を終わらせる提案とかはしないのですか?」
「私から口出しする気はないわよ、そう言う立場ではないのだから。」
「でも、国軍の兵士に警察官と同等の権限を与えたのは詩織の発案だと聞きました。」
「それはあまり真剣な話しでは無かったの、国軍の腐敗を暴くのは警察に任せられても、警察の腐敗を警察に任せては揉み消されるのがオチ、なんて話を大統領から聞かされてね、ならば仲の悪い警察と国軍、互いに不正の追及をさせ合ったら面白いって話したの、国軍の兵士は国の規模の割に多過ぎると感じていたことも有ってね。」
「何代か前の大統領が失業対策の一環として兵士を増やしたそうです、でも兵士の給料が国の財政を圧迫してしまい当時の大統領は失脚、その後の大統領が兵を減らしたそうですが、今の人数以下には軍部が許さず、結局クーデターを起こされるのが怖くてずるずると、そんな事情が有りましたから真っ先に国軍の幹部を逮捕したのは正解だったのです。」
「兵士の一部に大統領親衛隊として警察の仕事をして貰ってるとは言え、まだまだ兵士は多過ぎる、かと言って簡単にクビにする訳ににも行かないのよね。」
「はい、国軍は国にとって利益を生み出す存在ではないので、失業率を下げ兵士を減らすことが出来れば良いのですが。」
「ジョン、少し給料が良くなって喜んでる兵士の皆さんには道路の改善に当たって貰うとかどうかしら?
 そうね、有事の際に軍隊を速やかに移動させる為とか理由を作って、軍事訓練をした所で他国を攻める気も他国から攻められる理由も無いのでしょ。」
「目立った資源が有る訳でも無いこの国を武力によって占領しても、国際社会の批判を受けるだけでメリットが有るとは思えません。
 この国の道路事情は、映像で見る先進国のそれとは雲泥の差ですから、道路整備に兵士の力を使い、物流の効率化を図ることには大統領も賛成されると思います。」
「新規オープンを考えているマーケットまでの所要時間が距離の割に掛かり過ぎる設定になってるのだけど、その理由が、ぬかるみにタイヤを取られて抜け出せなることが良く有り、その時間を考慮してのことだとかで、びっくり。」
「遠江王国ではそういうこと、ないのですか?」
「余程の山奥で無い限り道路は舗装して有るのが当たり前だから考えられないわね、お客さんの利便性も考慮してマーケットまでの道路事情を改善しないと駄目だめだわ。」
「そこを国軍の力を利用し、低予算で出来ればと言うことですか。」
「この機会に国軍の規模を縮小し、余剰人員は建設業へ転職して貰っても良いのだけどね。」
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