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近衛予備隊-116 [高校生バトル-54]

 シャルロットは大袈裟だと言うが、まだ三店舗しかないマーケットまで遠くから買いに来る人が増えていることを考えたら、この先沢山売れる可能性は否定出来ない。

「これからマーケットの店舗数が増えのだから、どれぐらい伸びるか分からないぞ。
 YouTubeで少し宣伝しただけなのに遠くから買いに来る人が居るぐらいなのだからな。」
「増えるって、どれぐらいの店舗数を想定してるの?」
「最低でも二百店舗と聞いている、一軒当たりの利益は大きくなくても黒字には出来そうだとかでね、ある程度まとまった店舗数になると効率が上り無駄が減るんだ。
 全店プリペイドカードによる支払いのみだから、一般の従業員が現金を扱わないで済むことも大きいと思う、経理で不正を働いて逮捕された人でも雇い易いだろ。」
「そういう人は店の商品に手を出したりしないかしら?」
「次に逮捕され有罪になったら罰金では済まされず、重労働が待ってると分かっていても手を汚す人には、開拓を頑張って貰えば良いさ。
 大統領曰く、何度も法を犯す輩には死刑の方がマシだと思わせるぐらいの罰を、だからな。」
「大統領って独裁者的な表現を好んで使うのだけど、あくまでも犯罪者に厳しく真面目な人には優しくと言う路線をはっきり示してるからか支持者が多いのよね。」
「その辺りは、プリンセスが送り込んだ近衛隊メンバーの入れ知恵だそうだよ。
 九割を味方に付ける為の心理作戦だとか。」
「残りの一割は悪事を働いて稼ごうとしてる人か反政府系の人なのね、その人達が過激にならなければ良いのだけど。」
「まだ微妙だから戒厳令が出されたまま、と言っても戒厳令のことなんて皆忘れていそうだがな。」
「一般人にはほとんど影響がないものね。
 でも、大統領は何時まで宮殿で暮らすつもりなのかしら?」
「暮らし易いだけでなく、各地との連絡が取り易く且つ地形的に警備が楽だとか、何時になるか分からない戒厳令の解除まで居座り続けそうだな、俺は慣れたからどうでも良いけど。」
「警備の兵士は…、少し気が緩んで来てると思わない?」
「それは有るだろう、警備と言っても形だけになってる、兵士を交代させてくれると店の売り上げが伸びるのだけど、せめて訓練か教育活動でもしてくれれば…、もし国軍をクビになったらどうやって生活して行くかを考えて貰い、雇用の拡大に繋がる案を出した人にはボーナス支給とかどうだろう、俺達とは違った視点からの案が出て来ないかな?」
「そこまでの能力が有るのか疑問に感じる人ばかりだけど、プリンセスと相談してみる?
 今のままだと良からぬことをしそうな人が出て来そうな気がするわ。」
「ああ、暇過ぎるのは良くないものな。」

 戒厳令下の我が村は至って平和なのだ。
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