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近衛予備隊-114 [高校生バトル-54]

 犯罪に手を染める者を乱暴に分けると生きて行く為か私利私欲の為かの二種類になると思う。
 地位を利用し不正蓄財を目論んだ者に同情の余地は無いが、マフィアの子分でしか生きられない者もいるだろう。
 そんな話をプリンセス詩織にした。

「そうね、そんな彼らも救済の対象にして行く必要は有りそうだわ。
 ただ、雇用の創設は簡単なことでは無いし…、彼らに真っ当な仕事が出来るのかどうかも…。」
「マフィアのボスでも会社を組織し極めてグレーな商売をしている人もいるとか、昨日のニュース解説でやっていました。」
「表向きは真っ当な商売を装い裏では美味しい商売、まあ、それなりに頭の良い経営者では有るのでしょうが、その活動で迷惑を被る人がいるのではね。
 それでも能力の低い人にとっては都合の良い雇用の場となっていたのかしら。」
「かも知れません、それに代わる雇用の場を創り出して行くのは更に難しそうですが。」
「ジョン、パシリとして雇ってみる?」
「問題を起こさない様に教育出来るでしょうか?」
「どうかしらね、でも、近衛隊メンバーが自分でする必要のないレベルの雑事に時間を取られているのが現状でしょ、それを解決出来るので有れば試してみる価値は有ると思うのだけど。」
「英語の出来る人は少ないと思いますから制約は多そうです、それでも役に立つので有れば…、問題は人件費でしょうか?」
「そうね、でもここで働く社員の給料を変則的にでは有るのだけど、少し上げようと思って計算して貰ってるの。
 計算の結果が悪くなければ増員も視野に入れられるから、パシリとして何人か雇ってみても良いわ。」
「変則的とは?」
「給料として受け取る中でプリペイドカードに直接入金する分に関してだけ五%ほどアップ、実質的な社員割引になるのだけど、パシリには衣食住を保証する代わり受け取る給料全額プリペイドカードへ入金とすれば、労働条件としてそんなに悪くならないのと思うの。
 博打をするにしても酒とか嗜好品を買ってそれを賭けて貰えば良いでしょ。」
「一応、法律上は現金を賭けての博打は禁止になっていますから、それを前面に出せば良いかも知れません。」
「あら、禁止されてたとは知らなかったわ。」
「まあ、警察官でも普通に博打をしている国ですから…。」
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