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近衛予備隊-99 [高校生バトル-52]

 警察官と国軍の兵士、第一陣は五名ずつの十名だったが、若い人ばかりで指揮官と言えそうな人はいなかった。
 それは訓練生を募集する時に、一定以上の給料を受け取っている人は給料五割増しとならない規定や管理職をしている人でも、ここでは若手と同等に扱われるなど上官が来たくならない条件がしっかり揃っていたからだそうだ。
 勿論自分より年長者ばかりだが、話し易そうだったので警察官と国軍の仲について単刀直入に聞いてみることに。
 彼らは、確かに上司達は互いに良く思って無い様だが自分達は一緒に作業することに対して何の抵抗も感じて無いと話してくれた。
 普段貰ってる給料には少しだけ差が有るが、ここではプリンセス詩織が調整してくれ同額を受け取れるそうだ。
 俺は、彼らを現場に案内しただけでなく、そのまま作業を手伝い一晩を共に過ごしたが、その間色々な話を聞き出すことが出来た。

 シャルロットも気になってる様で…。

「ジョン、訓練生達はどうだった?」
「真面目そうな人ばかりだったよ、警察でも国軍でも、ここでの訓練内容はあまり良い物だとは考えられてなくて、実直で真面目な人達に押し付けたみたい。
 まあ、皆さんにはプリンセスから差し入れられた食材で作った食事を喜んで貰えたし、彼らは一様に上司のいない環境を喜んでいた、近衛隊の担当者は優しいからね。」
「普段は安い給料で上司にこき使われているのかしら?」
「ああ、警察でも国軍でも同様にね、だから所属は大きく違っても意気投合したみたい、これから共に作業して行けば更に仲間意識が強く成ると思うよ。
 これからは開拓作業と並行して研修が始まるのだけど、その内容を聞いて何か感じ取ったみたいだったからね。」
「何か?」
「これまで警察に出来なかったことに取り組むのだけど、彼らの中からリーダーを選ぶと聞かされていた、つまり彼らは組織の中で特別な立場になるかも知れないんだ、今は推測でしかないけど。」
「大統領はかなり思い切ったことをしようとしてるのかしら?」
「だと思う、彼らとは今回の訓練や研修の意味を考えたのだけど、考えれば考える程、単なる若手の訓練とは思えなくてね。」
「う~ん、楽しみな様な…。」
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