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近衛予備隊-88 [高校生バトル-51]

「他の教科はどうなの?」
「算数は割合など店でも使う知識を中心に強化していますが、その先は各自の能力に応じてより高度な学習に進んで貰いたいと考えています、特に進路希望の有る子に関してはその進路に、より関係する内容を中心にして行く予定です。
 漠然と幅広く学習するのではなく、ある程度絞った内容に取り組んだ方が役に立ちますし、他の分野を学習する時にも、集中して学習した経験が役に立つ、と言うのが教官達が出した結論です。
 実際、自分達の代は時間的な関係で早めに職業訓練を始めた人が多いのですが、その過程で必要なことを中心に学習したことで、大人より役に立ってる人もいると聞いています。」
「そうよね、私には学習時間が沢山有るから幅広い知識を得られているけど、今振り返るとカリキュラム的には疑問に思える取り組みも有ったわ、まずはより豊かに生きて行く為の能力を身に着けることが大切なのだから、それを効率良く行えるのが理想よね。」
「はい、ですから学校にも貧困からの脱却には漠然とした教育ではなく将来働くことを意識した教育が必要だと働き掛けています。」
「必要なことだと思うわ、日本でも学習意欲の低い子には職業教育を重視する様、各方面に働きかけているのだけど、色々面倒なことが多くてね。
 ここは法律が緩いのだから、その気になれば大胆な教育改革が行えるでしょう。」
「そこまでは…、ここの学校では難しそうです。」
「教師の問題?」
「ええ、頭の固い人もいるのですよ。」
「やはり村立の学校が必要かしら?」
「作りたくは有りますが…。」
「やはり予算面が心配?」
「それも有りますが、あの学校との関係とか、あそこの本部は慈善団体で、より恵まれない子の為に、と掲げていまして…。
 う~ん、村立学校を小規模でスタートさせるので有れば学校との関係を維持出来、予算的な負担も少なく済むのかも知れません。」
「学校が予備隊を認めてくれた背景には子ども達の為にと言う発想が有ったものね。」
「はい、新兵より年下の子達を受け入れて行くことは彼らの負担を減らすことにも繋がるでしょう、いずれここから撤退することを考えるかも知れませんが、少人数の受け入れに止めるのであればいきなり村の予算を多く使うことにはならないと思います。」

 それからプリンセスと俺は村立学校の可能性について語り合った。
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