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近衛予備隊-78 [高校生バトル-50]

 俺がスティーブと話し、打ち合わせをしている間、シャルロットは村長秘書としての具体的な学習、ルーシーはリハビリをしていたが、それぞれが一区切りをつけて始めた三人揃っての学習時間にはプリンセスも同席して下さった。

「民主主義、三権分立と言ったことは理解出来た?」
「そうですね、言葉の上では何とか理解と言う感じですが、この国のことを調べていると違い過ぎまして…。」
「独裁色が強いものね、私は大統領に気に入って頂けたから、その事がかなりプラスに働いて楽では有るのだけど、世界的には独裁政治を忌み嫌う風潮が強いのよ。」
「民主主義の学習でも、果たして村人達により良い代表者を選べるだけの資質が有るのか疑問に思いました。」
「確かにそうね、それはここの村人に限ったことではないわ、日本でもね…、ジョンの容姿を持ち少し言葉巧みに話せるが能力の低い人と、ジョンの頭脳を持つが外見はいまいちでと言う人が選挙に立候補したら、ジョンの容姿を持つ人が当選すると思うわ。
 その他、色々な要素が入り混じり、理想の様に語られている民主主義が様々な問題を抱えているのは事実だと思う。」
「それでも民主主義なのですか?」
「う~ん、それも少し微妙なのは独裁者として有名なヒトラーでも合法的にナチ党を拡大して行った、民主国家でも独裁者が誕生する可能性は否定出来ないし、今も選挙で選ばれ独裁的政治を行ってる人が居るのも事実なの。」
「日本の様な進んだ国では起こりにくい事ですよね?」
「そう信じたいけど、日本にもおかしな政党が有ってね、立法府で有る国会議員がだらだらと政府を追及してる内容だけど、それが本当に問題だったら司法に委ねるべきことだったりするのよ。
 本来予算や法律について話し合う場で、それとは無関係な質問も良く出て来るしね。」
「資質の問題ですか?」
「慣例なのかもね。」
「難しいです。」
「そうね、それでも政治や国のことを学び考え続けて欲しい、すぐに結論を出す必要はないわよ。
 ただ今の所この国の大統領は私達にとって都合の良い存在だから、来週いらした時は気持ちよく帰って頂ける様に協力してね。」
「分かりました。」
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