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近衛予備隊-73 [高校生バトル-50]

 俺の村長就任式に多くのカメラが入ったのは勿論プリンセス詩織が目当てだ。
 餌を与えても無いのに野鳥が挨拶に来ると言う奇跡の映像は世界中に広まっていて、その神々しさ故に多くのファンを生み出した。
 フロアマネージャーが、何故かこのエリアだけで高い人気なのだと話していたプリンセス、でもそのエリアの枠は消えつつ有るようで、プリンセス詩織の登場するYouTube動画の再生回数は半端なく伸びている。

「ジョン、入村に制限が掛かっている筈なのに凄い人出ね。」
「今日は俺達の村の村人の為に制限を少し緩めてるそうだよ、村の合併に向けての話もするとアナウンスしてあるからな。」
「何か本番前でも、あまり緊張して無いのね。」
「今日の主役はプリンセスだろ、この村にいらしてから混乱を避ける為、宮殿内や人払いした所で撮影した映像公開ばかりで人前で話をされるのは今回が初めてだからな。」
「それぐらいに思っていた方が肩の力が抜けて良いのね、でも、ジョンをアピールする為の式典なのだから。」
「そこはきっちりやらないとな。
 近衛隊の隊員になって直ぐに村長だからと小隊長クラス、村長の公邸も用意して貰えると言う特別待遇に応えなければね。」
「ねえ、私とルーシーは公邸で働きながら学んで行くことになってるけど、ホントは仕事場に特別親しい人がいるのは良くないのでしょ。」
「馴れ合いになっては行けないからな、ただ、俺に色目を使って来る女性が多そうだからそれを牽制する狙いが有るそうだよ。」
「そう言う事だったのか、私達は慣れ合わない様に気を付けなければならないわね。」
「あっ、ルーシー、調子はどうだい?」
「まあまあかな、まだ上手に歩けないけど村人達に車椅子で無い所を見せて、ジョンの村長就任に花を添えたくて頑張ったのよ。」
「二人が近くに居てくれると心強いから頼むな。
 二人とも予備隊とも近衛隊とも違うその隊服が似合っていて、俺より二人にみんなの目が行くかもね。」
「ジョンの近衛隊村長仕様の隊服姿も凛々しくて、またファンが増えてしまいそうだわ。」
「あなた達、褒め合ってるのは良いけど、そろそろ時間よ。」
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