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近衛予備隊-72 [高校生バトル-50]

「いよいよ明日はジョンの村長就任式ね。」
「ああ、一か月なんてあっと言う間だったな、シャルロットは近衛隊に入隊出来そうか?」
「まだ学ぶべきことが多そうで時間は掛かりそうだわ。
 エミリーはルーシーと私の学習内容を他の予備隊幹部達と変え、村に関することが多いのだけど、地方自治の考え方とか外国では当たり前らしいことが、この辺りでは全く行われてないから想像するのが難しかったりしてね。」
「それは俺も感じてるよ、俺達が見て来たお祭りの儀式を司る村長と近衛隊の人達がイメージしている村長は全く違うんだ。
 村が合併してもお祭り関係は今の村長に任せ、その後継者も村長に決めて貰う話はあちこちでしてるけどね。」
「ふふ、ジョンにはそんなの似合わないし、そう言った役目を残しておいてあげれば合併に躊躇する人が減るでしょう。」
「村長就任式の後で今後の展望を話すのだけど、その事も含めるつもりなんだ、合併に向けての村民投票で賛成に票を投じやすい様にね。」
「就任演説の原稿は出来てるの?」
「ああ、読んで問題が無いか確認してくれるか?」
「ええ。」

 英語版は何人かの近衛隊メンバーに見て貰っていたが、母国語版は誰にも見て貰えて無かったので、シャルロットの視点は大切だと思った。
 実際、彼女は…。

「英語版は良いと思うけど母国語版は少し難しくないかしら、村の大人達にはもう少し簡単に話さないと伝わらないかもよ。」
「う~ん、確かに言われてみるとそうかもな、英語版とは聞く人のレベルが違うと考えるべきだった。
 簡略化を試みるから手伝ってくれるか?」
「勿論。」

 明日は似た様な話を言語を変えて二度することになっている。
 母国語は村民を中心としたこの国の人に向けて、英語では世界に向けてと言われているが、まだピンと来ていない。
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