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近衛予備隊-61 [高校生バトル-49]

 昼食後はリハーサル、写真を使いながらの説明は何とか形になりつつ有ったが、昨夜アドバイスされた、気持ちを乗せて話すと言うことは難しく魅力的な話し方には程遠いと感じている。
 どうすれば良いのか行き詰り気味の所へ約束通り仕事を終えた彼女が来てくれた。

「どう、形は出来た?」
「一通り出来上がりはしたのですが、気持ちを込めた魅力的な話し方と言うのが出来なくて。」
「難しいものね、まずは一通り見せて貰えるかしら。」

 見てくれる人が居るのと居ないのでは大違いだ。
 シャルロット達の表情も柔らかくなり笑顔も、俺達は彼女に伝えたいと言う思いで話せたと思う。

「良いじゃない、変に作り過ぎるより今のままで良いと思うわよ。」
「誰もいない空間に向かって話すのと、伝える相手がいるのとでは大違いですね。」
「確かにね、明日も今みたいに出来そう?」
「プリンセスの前なのよね…、緊張するだろうな…。」
「プリンセスに会えるのは嬉しい事では無いの?」
「勿論名誉なことでも有り、嬉しいですが…。」
「私はプリンセスと話せると嬉しくてね、とても優しい方で…。
 そうね、プリンセスに村のことを伝えられて嬉しい、そう思って話してみたらどうかしら。
 緊張してる人の話を聞くよりプリンセスも喜ばれると思うわ。」
「成程、ルーシーも今の笑顔なら大丈夫だよ。」
「あれで良いのなら、少し気が楽になったかな。」
「今の感じなら問題ない、変に考え過ぎるとかえって悪くなるから、準備OKと言うことにして食堂でお茶にしましょう。」

 彼女の言葉に従い、俺達は部屋を片付け食堂へ向かった。
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