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近衛予備隊-56 [高校生バトル-48]

 学習時間を終えた後は店内の見回り、近衛隊の隊員がいることも有ってか従業員たちは真面目に作業していた。
 フロアマネージャーに報告し今日の学習と仕事は終わったのだが、俺はパソコンを立ち上げた。
 まずは、プレゼンテーションについて調べる。
 エミリーから俺達に与えられた課題は、俺達の村を改革する手伝いを会社にお願いすること、その為のプレゼンテーションを明後日の昼食会前に五分から三十分の間で行う。
 このプレゼンテーションと言う言葉は今日初めて耳にしたので最優先で調べる必要が有った。
 綴りだけエミリーに教えて貰っていたので、直ぐに何となくの意味は分かったのだが、調べて行くとプレゼンテーションは奥が深い様だ。
 それなりに調べてみたが今まで経験したことの無いもので難しい。
 お腹がすいて来たことも有り良く分からなかった幾つかの単語をメモし食堂へ。
 話し掛けて来たのは何時も色々教えてくれる事務のお姉さん。

「ジョン、今日はシャルロット達と一緒じゃないの?」
「ええ、彼女達は夕食当番なので先に帰りました。」
「ルーシーも?」
「はい、シャルロットに教えて貰いながら手伝っているのです。
 以前は全然出来なかったのですが、自分に出来ることを増やしたいと挑戦しています。」
「ジョンは彼女の手料理を食べに直ぐ帰るの?」
「いいえ、エミリーから出された課題が難しくて。」
「その割に嬉しそうね。」

 俺はプリンセス詩織との昼食会とプレゼンテーションについて話し随分羨ましがられたが、夕食を奢って貰うことに。

「そっか、あなた達にとってはプレゼンテーションなんて言葉を知らなくても全く問題なかったのね。
 調べてみて理解出来た?」
「自分の考えた企画を相手に認めて貰える様に説明すると言う感じだとは思うのですが、そのテクニックとか有るのですよね。」
「そうね、でも、明後日にと言う事はジョンに多くを求めて無い証拠だから、気楽に考えて良いと思うわよ。」
 そこへ…。
「ジョンを独占して何を話してるの?」
「あん、二人の時間を邪魔しないで、真面目な話をしてるのだから。」
「ジョンに多くを求めて無いって、誰が?」
「エミリーよ、今日話して明後日プレゼンテーションなんて無茶な話でしょ。」
「でも、そこで隊長が見事なプレゼンテーションをしたら面白いんじゃない?」
「そう思うなら邪魔しないでよ。」
「いえいえ、以前はプレゼンテーションする部署にいたのよ、あなたは?」
「それは…、まあ…。」
 話が変な方へそれてしまうのかと思いきや経験者の話が聞けるのなら心強い、と、思った瞬間、彼女は近くに居た近衛隊の隊員に声を掛けた。
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