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近衛予備隊-47 [高校生バトル-47]

 フロアマネージャーは何時も俺達の成長を考えてくれ、それを感じ取ってからは尊敬の念が増したのだが、このエミリーと言う人はどうなのだろう、とか考えていたら、話がこちらに…。

「ジョンは、特に学びたいこととか有る?」
「これまで店のことを学んで来たのですが、マネージャーやメアリーからは学ぶべきことはまだ沢山有ると言われてます。」
「店以外のことではどうなの?」
「そうですね…、自分達の村が色んな意味で恥ずかしいレベルだと知ってから、もう少しましな村にしたいと考えていまして…。」
「それって、真面目に考えてることなの?」
「はい、この店が出来て自分達は村を離れなくても良くなりました、ここで結婚し子を育ててと考え始めてから村の改革は自分達のすべき事だと思う様になっています。」
「そうなると、学ぶことが増えるけど大丈夫かしら?」
「どうでしょう、メアリーが村にやって来てからと言うもの考える事、学ぶ事が沢山増えてしまって…。」
「ジョンなら大丈夫だよ、シャルロットやルーシーと一緒に学んだら良いさ。
 メアリーも先乗りとしての仕事に一段落付くから、ジョン達のサポートに入りたいと話してたよ。」
「彼女は休暇を取るのでは無かったのですか?」
「お前たちと過ごす方が、余程楽しく有意義だと気付いたそうでね、暫くは担当を持たず半分休暇モードで動くことの承認を貰うのだとか。」
「そんなのが承認されるのですか?」
「お前たちは気付いて無いかも知れないが、彼女は第三部隊の為に沢山働き、この店のオープニングがスムーズに行くように尽力してくれたんだ。
 少しぐらいの我儘が許されて良いほどにね。
 お前たちが使ってるパソコンだって当初予定より台数が増えたのは彼女の力だぞ。」
「へ~。」
「あっ、パソコンに関しては今日の午後に試験を行い、それに合格したら一人一台、専用のが貸与されるからね。」
「エミリー、ホントですか!」
「ええ、家に持ち帰っても良いわよ。」
「う~ん、家ではネット環境が…、それと村は電気事情が良くないのです。」
「そっか、充電は店でして行けば良いけどネット環境はね。」
「どうだ、いっそ店に住まないか?」
「住むと言っても…、仮眠室はそれなりに使われていますよね。」
「ほら、窃盗犯とかを留置する為の部屋が有るだろ、あそこは予想に反して全然使われてないじゃないか。
 何時でも家に帰れるのだから荷物は最低限にして、本来の用途で使われる時は仮眠室に移動したら良い、店内ならWi-Fiルーターの取り付けも簡単だからな。」
「そうね、これから忙しくなるのだから、まあ、逃げ出したくなったらお家に帰れば良いわ。」
「えっ?」
「エミリー、可愛い私の部下をいじめないでくれよ。」
「多分、大丈夫。」
「多分ですか…。」
「無理はさせないから安心して良いわよ、無理はプリンセス詩織が最も嫌うことだからね。」

 ここでプリンセスの名が出たことにはドキッとした。
 遠い存在だったプリンセスは、色んな意味で俺の近くにいらしているのだ。
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