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近衛予備隊-39 [高校生バトル-46]

 オープンから一週間、店はプリンセス詩織のグッズが少なくても盛況で、既にリピーターの存在も確認されている。
 この国の人にとって馴染の無い商品が多いので、使い方の説明を見るだけで時間が過ぎ、フロアマネージャーがかなり抑えたと言うアイテム数でもショッピングを充分楽しめる様だ。
 高額商品を立派な車一杯に買い込んで行く客もいて、お金持ちと言う存在を初めて実感した。
 店の順調さは、他店の立ち上げ応援を経験して来た人達が驚くぐらいだと言う。
 第一部隊が手伝ってる店では、プリンセスが近衛隊と共にやって来るまで、かなりトラブルが多かったそうだ。
 順調さは俺達第三部隊の頑張りによる所だと褒められたが、実際は日本人スタッフの優秀さとプリンセスが小鳥と戯れる映像の効果だと思う。
 その映像に関連して俺の所へ依頼が有った。

「シャルロット、野鳥に関する調査依頼が来たよ。」
「調査?」
「何でも第二部隊の村ではプリンセスが訪れてから野鳥が増えたのではないかと言う人が居るそうでね、ホントはきちんとした生息数調査をしたいそうだが、時間的に無理だろ、だから簡単な調査なんだ。」
「何をすれば良いの?」
「店への往復、バスから見えた鳥の数を大雑把で良いから記録して欲しいそうでね。」
「種類に関係なく?」
「そうだな、種類が分かればその方が良いのだろうが…、シャルロットは鳥を見分けられるのか?」
「微妙だけど、プリンセスの動画に登場する鳥はここでも見られるのが多いと感じたのわ。」
「う~ん、プリンセスがいらっしゃるまでに日が無いから充分な準備は出来ないけど、野鳥の写真を用意して皆で名前を覚えるとか、映像から野鳥に興味を持った人もいるだろうから…、野鳥カードみたいのを作り販売とかを考えて良いかもな。」
「提案してみる?」
「一応ね、野鳥観察会の話が出ていて、もう進めてるかもしれないけど。
 プリンセスが来られてからのスケジュールも変更で、野鳥と戯れる機会を作るそうだから、売れると思うんだ。」
「プリンセス詩織がいらしたら今まで以上にお客さんが増えるのよね、対応出来るのかしら。」
「そこは詩織近衛隊の本体が何とかしてくれるだろうとフロアマネージャーが話してたよ。
 店のオープニングでトラブルの多かった店も近衛隊が一気に改善したそうでね。
 うちは順調だから、もっと楽になるのかも。
 俺達はプリンセス詩織と彼らを迎え入れる儀式を行ってからは、隊として近衛隊の指揮下に入るからな。」
「もう直ぐ映像では無いプリンセスの姿を見られるのね。」
「シャルロットは花束を渡すのだからな。」
「うん、ドキドキして来た。」
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