SSブログ

近衛予備隊-36 [高校生バトル-46]

 俺は店の警備体制を甘く見ていた馬鹿な奴と話をすることに。

「なかなか住み心地良さそうな部屋だな、くつろげているか?」
「ジョン、冗談はよせよ、俺はしくじった、それだけだろ。」
「はは、今後の事は考えてる?」
「ああ、警察に引き渡され、親父に殴られるのだろうな。」
「少しは反省した?」
「こんな店が出来るから悪いんだ、俺だって前は盗みなんて考えたことなかったんだ、美味しいお菓子が置いて有ればつまみ食いぐらい誰だってするじゃないか。」
「それを実行したのはお前だけだがな、しては行けない事として俺が説明したにも関わらず。
 それで親に殴られた後はどうするんだ?」
「畑の仕事をさせられるだろうな。」
「それなら農業実習で慣れていて問題ないか。」
「馬鹿言え、給料貰って美味しい物を食べさせて貰える訳ではなく、こき使われるだけ、直ぐに逃げ出して町へ行くつもりだよ。」
「それなりに計画は有るのだな、で、町でどうやって暮らして行く?」
「誰でも雇ってくれる所が有ると聞いてるんだ、何とかなるさ。」
「そんなの犯罪組織じゃないのか?」
「別に構わないだろ、下っ端の待遇は悪そうだけど。」
「そうだな、予備隊の殆どはこのままここで働くことを希望している、お前には俺達の代表となって町の生活を体験して来て欲しいと思う、気が向いたら報告に来てくれよ。
 もし、町の暮らしに合わないと思ったら…、その時にここがどうなってるのか分からないが、多分お前一人ぐらい受け入れる余裕は有るだろう、犯罪を犯して無かったらだけどな。
 因みに俺達には条件付きだが昇給予定が続いていてね、真面目にやってたら最低でも大人の最低ランクより高額になる、住宅手当が加算されるからな。
 その金額が町で稼げる額より多いのかどうかは分からないが。」
「ジョンの給料はすでに結構良いのだろ、能力給や隊長としての手当とか有って。」
「まあな、それなりに努力した結果だが。」
「俺でも頑張ればそんな給料になったのか?」
「無理だな、我慢することとか、お前にはここで認められるのに必要なことが色々欠けている。
 だが、これから経験することを糧として成長したなら、この会社はお前を必要な社員として迎えてくれると思う、犯罪に手を染めてなかったらの話しだがな。」
「悪い事はするなってことか…、親に説教されるより…。」
「フロアマネージャーの配慮で、警察に引き渡される前に、ここに来てる様々な経歴の持ち主達と話す機会を作るそうだ、店のオープンで忙しくは有るがそれぐらいの余裕は有るそうでね。」
「配慮か…。」
nice!(8)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 8

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。