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近衛予備隊-33 [高校生バトル-46]

「そのバランスを取るのが難しいから日本では貧富の差が拡大しているそうだよ、ただ、その貧困層でさえ俺達より良い暮らしをしてるみたいだけど。」
「店に並ぶ商品の数々を見て私達の…、色々な意味での貧しさを更に知ったわ。」
「無くても困らないが、有れば便利過ぎる物が高額で売られてるよな、フロアーマネージャーにこんなに高額な物が売れるのですかと尋ねたら、今まで展開してる店では売り切れ続出で入荷待ちだと言う商品も有り、他の店で買えなかった人が、ここまで買いに来るかもしれないと話してたよ、高品質だから製造出来る数に限りが有るそうでね。」
「私達も真面目に働いていれば買える様になるのかしら…。」
「取り敢えずはシャワーとトイレを目標にしよう、清潔な環境を整えるだけでも病気が減らせるだろ。」
「隣村には診療所もオープンするのよね、プリンセス詩織の滞在に合わせて。」
「ああ、バスが使える様になったから町の診療所まででも時間が掛からなくなったが、新しい診療所は町のとは全然違うし、医師もしっかりした人だと聞いたよ。」
「でも診て貰うにはお金が掛かりそうだわ。」
「シャルロットは医療保険のこと理解出来てないのかな?」
「診療所のオープンに合わせて給料から保険料が引かれるとは聞いたけど…、店のオープンに合わせて給料が上がるからあまり気にしてなかった。」
「払っておけば、診療所で診て貰うことになった時、安く済むんだ。
 まずは本人だけを対象にしてのスタートだが、保険料を多く払うことで家族が病気になった時でも安く見て貰えるシステムにして行くそうだよ。」
「システムと言う言葉が出て来る度にジョンを頼らなくてはならないのよね、私は…。」
「はは、まあ、町の診療所よりしっかりした体制で皆が安く診て貰える、その為に健康な時から費用を負担、ずっと健康で診療所のお世話になる事が無くてもね。
 でも、それは自身の健康の証で有り、診療所を利用する人達を支えることになるんだ。」
「皆の為になるのなら少しぐらいの負担は気にならないわ、それだけ昇給してるものね。」
「その昇給の加減が難しいとフロアマネージャーは言ってたよ、周りの会社と比べうちだけが突出して良いとなったら問題が起こるかも知れないそうでね。
 衣食住を負担する代わりに給料が安いと言うのは周りとのバランスも考えた上でのことなんだ。」
「バランスか…。」
「少し話は違うけど、彼から少し面白い話を教えて貰ったよ。」
「うん、どんなの?」
「自然界のバランスでね…。」
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