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近衛予備隊-32 [高校生バトル-46]

 給料についてはフロアマネージャーから、サブフロアマネージャーとしての仕事ぶりが良ければ、彼の裁量だけで一般従業員の最低額までは簡単に上げらえると言われている。
 それは一般的な給料から衣食住に掛かる費用を差し引いた額だと言うが俺にとっては魅力的な金額だ。
 ちなみに隊の制服は店内作業用など追加で支給されているし、昼食も基本の日替わり定食は無料。
 俺は日本人スタッフに気に入られているみたいで、今まで食べた事のない美味しい有料メニューを奢って貰うことが多く、共に食事する時間は自分にとって英語力を高めることにも繋がってる。
 そして給料が一般従業員の最低額になってから更に頑張れば職能給や住居手当などが加算されるだけでなく、シャルロットと結婚すれば祝い金、子どもが生まれれば扶養手当などが支給されるそうだ。
 そんな話をシャルロットに…。

「凄いわね、町へ働きに出るより余程良いんじゃない。」
「シャルロット、彼は責任の重いストアマネージャーやフロアマネージャーとなれば更に昇給すると話した後、にやりと笑いながら第二夫人を持てるぐらいにと口にしてね。
 ルーシーの奴、フロアマネージャーにまで第二夫人の話をしてたみたいなんだ。」
「仕方ないわよ、ジョンは魅力的だもの、ルーシーは入隊してから自信を付け明るくなってはいるものの、ハンディのことを本当に理解してくれてる男性はジョンだけだと話してるの、そして本当に私達のことが大好きだともね、第二夫人の話をするぐらいのことは許して上げたら。」
「シャルロットが気にしないのなら良いけど。」
「普通に綺麗な女の子だから、ジョンが嫌いじゃないって言う気持ちも分かるわ。」
「友達だから嫌いな訳ないだろ。」
「ふふ、この間休憩時間に日本からの応援スタッフと話してたら、男女の間に友情はどの程度成立するのかと言う話題で盛り上がってね。」
「結論は?」
「結論が出ないから盛り上がるのよ。
 私からジョンを奪い取りたいと話す人や、ジョンの第三夫人でも構わないと言う人もいてね、日本では離婚するカップルがそれなりにいるそうなんだけど、夫婦の関係にもっとバリエーションが有れば子育てだって楽になる、夫婦二人だけで問題を抱え込むのはどうかなんて話もね。
 近所に喧嘩の絶えない夫婦がいる話をしたら、そこからも色々な意見が出たの、私達とは環境が随分違うみたいだけどね。」
「へ~。」
「ジョンのことを褒める女性ばかりだったけど、まだ誘惑されてないの?」
「されてるよ、フロアマネージャーに話したら、仕事とは言え異国で数か月の滞在、羽目を外したくなる子もいるだろうって、タイプじゃなくてしつこいのがいたら報告してくれってさ。」
「タイプだったら?」
「好きにすれば良いそうだ、相手は大人だから、でも避妊はしとけって。」
「避妊?」
「妊娠を望まない人の為にお勧めの物が有るそうで、売れ筋商品だとか。
 性欲を適度に発散させながら、望まない妊娠を避けることは必要だそうでね。」
「望まない妊娠か…。」
「この村でも夫婦がもう少し計画的に出産していれば生活が楽になると言われた。」
「確かにそうかもだけど、子は宝で授かりもの、結婚したらジョンの子を沢山産みたいわ。」
「だよな、日本では育児が大変だとかで体に異常が無くても一人も子どもを儲けない夫婦や、子どもは少なめを考える夫婦が多いそうでね、豊かな国なのだけど何かと大変、その挙句少子化と言うのが問題になっていて人口が減りつつあるそうだ。」
「確か平均寿命は長いのよね。」
「ああ、マネージャーは老人達が少子化の進む環境を作り出したが、人口の増え過ぎてる国も有って難しいと話してたよ。」
「プリンセス詩織の教えではバランス重視だけど…。」
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