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近衛予備隊-21 [高校生バトル-45]

 撮影の翌日、俺とシャルロット、ルーシーの三人は詩織近衛隊のメアリーと話すことになった。

「ジョン、撮影スタッフの連中があなた達を凄く気に入ってね。
 今後はモデルとしても活躍して欲しいと言って来たのだけど、どう?」
「モデルって服の宣伝ですか?」
「ええ、スケジュール調整はこちらでするから、副隊長や小隊長に任せる部分を増やしても良いでしょ?」
「任せることはむしろ進めて行くべきだと考えていましたので問題無いです。」
「メアリー、私もなのですか?」
「ええ、ルーシーの笑顔がとても良かったそうでね、勿論我々にはあなたを表に出して行きたいと言う思惑が有るのだけど。」
「私をですか?」
「ハンディを持つ人が生き生きと活躍する村としてアピールしたくてね、一歩間違えると見世物的な存在になってしまうから、そこは申し訳ないのだけど。」
「憐みの目で見られることには慣れています…。」
「もう一つ有ってね、昨日撮影した写真を、今、そこのモニターに出すから見て…。」
「メアリー、昨日はシャルロットが来てから盛り上がったのですよ。」
「ええ、それも聞きました…、さあ、このスリーショット写真はどう?」
「はは、ジョンとシャルロットと写して貰えるのが嬉しくて…。」
「少しくっつき過ぎよね、でも、ルーシーだけでなくシャルロットも負けじとくっついてるし、ジョンがでれっとしそうなのをこらえてる感じが良いのよ。
 撮影を担当した連中は、第一部隊や第二部隊の写真も受け持っているのだけど、この美形男女のスリーショット写真が最高の出来だそうでね、女子二人のジョンに対する気持ちが自然な形で表現されていて人気が出そうだから、ポスターに使いたいと話しているの。
 容姿で人を判断することに抵抗を感じる人もいるみたいだけど、魅力的な人はその姿だけで人の心を動かす何かが有るのよね。」
「ジョンやシャルロットは容姿だけでなく人としても素敵なのですよ、私はどれだけ二人に助けられたことか…。」
「ええ、色々聞いてるわ、だから隊長はジョンしか考えられなかったし、二人を副隊長にすることもね、教官達はさりげなく隊員たちに質問を投げかけ調査していたのよ。
 勿論、他の副隊長や小隊長の人選もそれを参考にした結果でね。」
「テストをしなくても私達のことは分かると話してくれた教官がいるけど、その裏にはそんな調査が有ったのですね。」
「教官達は忙しそうなのに俺達との時間を持つようにしてくれてた、と言うことは俺達もその調査に加わるべきですね。」
「ぜひ、お願いしたいわ、でも意識し過ぎると隊員たちとの距離が広がってしまい兼ねないでしょ。
 その辺りのバランスには気を付けてね。」
「はい、注意して取り組みます、でもみんなはルーシーに色々と聞いて欲しいみたいですよ。」
「そうなの?」
「誰にも言わないで、とか、内緒の話なのだけど、と言う話は良く聞いています。
 まあ、私に話すことでスッキリする程度のたわいもない事が殆どなのですが、スルー出来ない話は本人にジョンと相談して良いかを聞いてからジョンに話すことも有りました。」
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