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近衛予備隊-08 [高校生バトル-43]

 俺達のチームはパソコンの学習に取り組んでいるチームの中で何かと進んでいることも有り、大き目のモニターにプリンセス達のYouTube動画を映し出し、休み時間を使って皆に見せると言う作業を担当することになった。
 モニターは日本企業からの贈り物、パソコン同様中古品だが全く問題ない。
 今はプリンセス詩織がお金持ち王国から二つ目の滞在地へ移動しての動画が連日アップされているので、プリンセスが詩織近衛予備隊第一部隊と語り合う光景や第一部隊のパフォーマンスを中心に見せている。
 どの動画を見せるかはチームメンバーで話し合って決めたのだが、ルーシーと俺の意見が合えばそれに決まってしまう、チーム内に格差が有るのは否めない。
 それぞれの資質に差が有るのだから仕方ないことだとは思うが少し残念な気もする。

「それにしてもプリンセスは美しいよね。」
「第一部隊の連中は緊張しながらも会話してる、私達もプリンセスがここへいらした時は会話させて頂けるのかしら?」
「全員とは難しいだろうから代表者になるのではないかな、第一部隊で話してるのはリーダー達だと字幕に出てたろ。」
「そこまで見て無かったわ、そうなるとジョンやルーシーがプリンセスの相手をすることになるのかな?」
「俺としてはルーシーに目立って欲しい、これまで頑張って来たのだから。」
「でも、近衛予備隊のスタートから、さりげなく皆を引っ張ってくれたのはジョンだと思うわ、教官達もジョンを隊長に任命するのではないかしら。」
「ルーシーの言う通りよ、第一部隊の人よりジョンの英語の方が聞き取り易いし。」
「それは、単に慣れてるからだよ、馴染んでると言うか。」
「第一部隊のリーダー達がプリンセスと英語で会話していることを考えても、隊長はジョンが適任だと思う、皆も納得するのではないかしら。」
「隊長にして貰えたら誇らしいことでは有るけど、リーダー論の学習が始まるのだよな。」
「勿論私も手伝うし、私達が手伝いたいと思えることこそがリーダーとしての資質だと思うわ。」
「そうよね、私ではジョンの力に成れないかもだけど。
 ねえ、シャルロットとは上手く行ってるの?」
「まあね。」
「シャルロットと別れて私と付き合うことを考えてみるとか、どう?」
「はは、そんな面倒そうなこと考えたくもないな。」
「長年の付き合いだから飽きるとかないの?」
「そう言うカップルもいるそうだけど俺達には当てはまらないよ。」

 シャルロットと別れる?
 そんなのは有り得ない、毎日会っている彼女には近衛予備隊で学んでいることを伝えている。
 英語だけで会話する日も彼女の希望で増やした。
 そう、可愛いだけでなく頭も良いのだ、俺のシャルロットは。
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