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近衛予備隊-06 [高校生バトル-43]

「先輩が妊娠した話は噂程度だったが…。」
「男子はそうだったみたいね、でも、私達は無関係なのに説教されたのよ貧乏なのに若くして子どもを産んだら大変なことになるとね。」
「それは間違いないが、教官の話は説教ではなく論理的だったな。」
「おばさん先生から説教されてないジョンには分からないかもだけど全然違ったの、ジョンは教官の話を聞いてシャルロットを大切にしなきゃって思ったでしょ?」
「ああ、今まで妊娠や出産の話を学校で聞かされることは無かったが、子どもを産み育てることを考えたら男子だって知っておかなければならないことが沢山有ると分かったよ。」
「ジョンは男子の中でも紳士的だものね。
 それでも女子の事情を教えられて無くて…、全然知らなかったの?」
「小さな妹は一人いるが後は男ばかりの兄弟だからな、女子の事情をシャルロットに聞かされることも無かったし。
 でも教官の話を聞いてからシャルロットとも男女の踏み込んだ話をし始めているんだ。」
「もしかして結婚を意識してるとか?」
「小さい頃からの仲で自然だろ、でも、生活を考えると俺が村を離れる時に一緒にとは行かず簡単なことではないと思ってた。
 それが隣村の開発で…、メアリーに聞いたら俺達が近衛予備隊を除隊する頃には隣村を中心に仕事は増えていて、特に英語の出来る人は必要だろうとね。」
「私も仕事の心配はしなくて良いと言われて、みんなが行進の訓練をしてる時間は会社組織について学んでるのよ、勿論全部英語だから簡単ではないのだけど。」
「そうか、安心したよ、この村で働くとしたら農作業ぐらいしかなくて、それを頑張った所で大した収入にはならないからな。」
「ジョンは家の手伝い、続けてるの?」
「給料を貰える様になったから手伝いを減らして学習時間に充ててるよ、手伝いを減らすことで家の収入が減っても、給料の方がそれより多い、ならば将来の収入を増やす為にも学習に時間を使いたいじゃないか。」
「そうよね、私も家では大した手伝いが出来なくて肩身の狭い思いをして来たのだけど、給料を貰える様になってからは落ち着いて学習に取り組めてるわ。
 まあ、キーボードの配列を厚紙に書いてブラインドタッチの練習してたら、何をしてるのか聞かれて説明に苦労する、何てことは有ったけどね。」
「はは、俺もさ、でも、英文でメールを送れる様になったらプリンセス詩織の脳と繋がれるのだから。
 えっと、どっちが早く打てる様になるか勝負だったな、でも何でも手伝うから俺を頼ってくれて構わないよ。」
「ええ、一緒に上を目指しましょ、シャルロットに怒られない程度に手伝ってね。」
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