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近衛予備隊-03 [高校生バトル-43]

 メアリー達が学校に来てから俺達の生活は一変した。
 まず入隊手続き。
 親に対する説明会も開かれたが、これは単に詩織近衛予備隊の話だけでなく親たちが隣村に出来る施設で働く場合の説明会でも有る。
 プリンセス詩織はこの一帯の生活水準を向上させること考えていて、その一環だそうだ。
 隣村は大改造され観光地にするそうで、工事をしてることは知っていたが店が出来、農地が改良され村全体が公園として整備されるとは思いもしていなかった。
 子どもの入隊に迷う親もいたが、結局六十人全員が入隊することになり、俺達は詩織近衛予備隊第三部隊となった。
 因みに第一と第二は他国の村に有り、それぞれ訓練をしていると言う。
 予備隊への入隊はそのまま近衛隊付属学校への転校となったのだが、これは第三部隊が始めてと言うことだ。
 学校制度の兼ね合いなど大人の事情で第一部隊と第二部隊は地元の学校に通いながら訓練を受けているのだが、俺にはどちらが良いのかなんて分からない。
 転校とはなったが、特別な施設が有る訳では無く今までの学校の教室で学ぶことも。
 ただ学習内容は大きく変わった、何から話せば良いのか分からないぐらいに。

「ルーシーは行進をどうするか決めたの?」
「まだ決めかねてる、車椅子を新しくしてくれる話が有って問題は無いのだけど、見ている人が楽しめる様なパフォーマンスは無理かなって、ジョンはどう思う?」
「そうだな、みんな一緒が良いけど、行進練習の時間を学習時間に充てるのならルーシーにとってプラスになる、無理して行進に参加する必要はないと思うよ。」
「そうね、一緒に行進しなくてもみんなが仲間で良かったって充分思えてるから。」
「今まで学習を頑張って来て良かったな。」
「うん、足が悪いからではなく英語の成績が良いから皆より先にパソコンの使い方を教えると言われて気持ちが楽になったわ。
 ジョンは英語、どうなの?」
「猛特訓を始めたよ、元々親や兄達から英語と算数だけは将来役に立つから手を抜かずにしっかりやれと言われていたのだけどね。
 メアリー達には英語でしか話し掛けないって決めたんだ。」
「ふふ、単に美人のメアリーに話し掛けたいだけなのでしょ、シャルロットに教えちゃおうかな。」
「はは、シャルロットから同じことを言われたよ。」
「シャルロットに色々話してるんだ。」
「彼女は年齢の関係で予備隊に入れなかっただろ、だから近衛予備隊について興味深々でね。」
「もしかしてデートの話題に困らなくなったとか?」
「それは有るかも。」
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