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バトル-419 [高校生バトル-42]

「雅、詩織近衛予備隊の子ども達はどうだった。」
「近衛隊からの引継ぎ式、詩織達を見送る式典に向け頑張って練習してたわよ。」
「やらされてる感は無かったのか?」
「全然、指導に当たってる近衛隊の担当者は彼らにとって憧れの的となっていてね。
 同じ様な制服を着られて嬉しいとか、予備隊に入るまで全く興味の無かった学習を楽しく教えて貰える様になって面白くなり、テストで高得点を取れて学校の先生に褒められたとか、彼らが色々話してくれたのは予備隊に入れて良かったことばかりだったわ。
 勿論、その前に詩織の奇跡で盛り上がったのだけどね。」
「彼らは何て?」
「色々試してみたのだけど、餌を用意しても鳥は寄って来なかったとか。
 後は詩織に付いて色々聞かれたわ、詩織の欠点とかね。」
「う~ん、詩織の欠点か…、どう答えたのだ?」
「欠点が見当たらない所が欠点だと答えておいたわ、人間誰しも多少の欠点が有った方が可愛い気が有るでしょ。」
「模範的な回答だな、詩織はバランス感覚に優れていて、まあ、欠点が無くても可愛いが。」
「彼らの日常生活については聞けた?」
「色々話してくれたけど、そうね、私達の感覚では貧しいのだけど、あまり気にしてないみたい。」
「やはり生活環境は良くないのか?」
「この村へ来ると美味しい物を食べさせて貰え、シャワーを使わせて貰えるしトイレが綺麗でと話してたわ。
 村で働くにはどうしたら良いのか聞いて来た子もいてね。」
「近衛予備隊は暫くイベントに出るとは聞いてるが、期間は?」
「スタッフとしては集客能力によるそうだけど、雇用を意識して十四歳ぐらいの子を中心に集めたのだとか、先々の話は店の売り上げ次第になるのかな。
 この近辺での就職先は限られるので町へ働きに出る子が多いの、農業では充分な収入が得られなくてね。
 ただ、町での生活に憧れる子がいれば不安な子もいる訳で、家族と離れたくなくても、ここでは充分な収入が得られないから仕方なくと話す子がいたわ。」
「訓練だけでなく学習にも真面目に取り組んでる子が希望するのなら雇用して行きたいものだな。」
「詩織に話したら、奇跡関連の増収分で養える人数は増やせるのだけど、現場の判断だとか。」
「奇跡関連の増収分は、詩織の滞在に伴い開発中の村々で分けるのだったな。」
「でも、それはYouTubeの分だけ、奇跡関連アイテムの製造販売に成功すれば近衛予備隊全員だって簡単に雇えると思うのよね。」
「それには長く売れ続ける必要が有るだろ。」
「そうね、神社のお札みたいに長年に渡って売れ続けるアイテムを考えないとね。」
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