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バトル-417 [高校生バトル-42]

「雅、詩織が奇跡を起こすドラマの制作はどうなる?」
「詩織が本当に奇跡を起こしたのは想定外のことでしょ。
 詩織が村の広場で小鳥と戯れる姿を観光客がスマホで撮影した映像が流れ始めてるから、ドラマ制作は保留、広場のシーンだけ簡単に編集してアップすることになったの。
 その後、湖畔で撮影したものを完成度の高い映像作品に仕上げてアップ、野鳥研究者の見解などで一本上げつつ、専門家にも立ち会って貰っての撮影、並行して詩織と戯れてる小鳥たちの紹介をして行く流れになっているのだけど。」
「目に見える奇跡だから、ドラマよりも視聴数が伸びるかもな。」
「でも、当初の目的、ここの宣伝としては微妙でしょ。」
「いや、詩織が鳥と戯れる姿のポスターを作れば売れるだろうし、この村で起こった奇跡として発表して行けば、観光客の増加に繋がると思うよ。」
「そっか、詩織が次に滞在する村でも鳥と戯れる事が出来たら良いね。
 う~ん…、当然の様にマジックや作り物の映像だと奇跡を疑う人が出て来るのだろうけど、そんな人達に実際の様子を見てもらい、検証動画を制作する必要が有ると思わない?」
「疑う人を納得させる動画は必要だな、ただ、詩織の負担にならない範囲しないと。」
「詩織は良い気分転換になってると話してたわ、連日下心しかない人達と会って来たのだから当然だろうけど。」
「鳥たちに下心はないのかな?」
「有ると思う?」
「では何故集まって来るのだ?」
「鳥の気持ちは分からないけど、詩織を一目見たいと集まって来る人間と違わなかったりして。
 そう言えば明日は詩織のスピーチを中止し、観光客に鳥達との戯れを見せようと近衛隊が準備してたわよ。」
「どんな形で?」
「野鳥が集まり易い様に森のすぐ近く、観光客が少し離れた所から見下ろせる場所に詩織がくつろげて場の雰囲気に合った椅子を用意するの、カメラも色々な角度から撮影出来る様に何台もね。」
「野鳥が来ない可能性は考えて無いのか?」
「そこは大丈夫、何時ものスピーチに変えて詩織がくつろぐ姿をお見せするとしかアナウンスしないから。」
「観光客は、詩織を見られさえすれば彼女が何をしていても構わないのか…、う~ん、思いっきり客寄せパンダだな。」
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