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バトル-400 [高校生バトル-40]

「村の規模が大きくなると問題も出て来るだろうが、どの程度まで広げて行くつもりなんだ?」
「ここで使う食材は極力この村で確保して行こうと考えています。
 宗教上の食事制限が有りませんので牛や豚を増やして行きたいですし、衣類工場を広げアイテム生産を進めてと考えると、村人社員は足りていません。」
「拡大の予算はこれまでの利益からだけにするのか、更に借り入れるのか、どうする?」
「一期工事と考えていた建設計画が済んでから暫く様子を見て、二期工事スタートのタイミングを図ります、ただ周辺の村は電力事情がかなり悪いので、電力事業は別枠で考えています。
 安定した電力供給が出来れば今まで以上に協力して頂けると思いますので。
 その為の工事費用は借入れることになりますが、問題は人材の確保です。」
「さすがに村人の中から電力会社の社員にとは出来ないのだね。」
「はい、それなりの能力が必要です。」
「今、村の電力に携わっている人は村に住んでるのだよな?」
「ええ、特別職として給料は他の村人社員より高く設定していますが、住居のレベルは同じにしてます。」
「給料の格差で揉めたりしてないのか?」
「村人に対して何故特別職なのかの説明はしていますし、自分達の知識では出来ないことをしていると理解されています。
 特別職の人達は差別に対する教育を受けて貰っていますので両者の間で特に問題は無い様です。」
「能力差を受け入れているのかな?」
「それは当たり前のことでは有りませんか?」
「ただ、そんな違いから階級社会が生まれたのかもと思ってさ。
 単純に能力に差が有るからと納得しているのなら良いが、教育の差から始まったことだと考える人がいたら寂しくないか?」
「難しい所ですね、環境によって得られる能力が変わるのか、元々遺伝的な差が有るのか、ただ、能力が低くても人生を楽しめているのなら良いと思いません?」
「そう言う発想か、確かに生き生きと働いてる人達を見てると…、この村に来て生活が変わり勝ち組になったと思っていても不思議ではないか。」
「能力関係なく、自分は良い生活が出来ていると思えていることは大切なこと、それが人としての自信に、そして彼らの成長に繋がれば良いのでは。」
「その辺りの感覚がな…、遠江王国で貧困から脱却した人は、助けられてと言う意識が強いと自信に繋がらなくてね、国民性の違いも有るのだろうが。」
「日本では、社会的に勝ち組負け組と言う意識が強いのでしょうか?」
「だと思うよ、もう少しのんびり出来る社会でも良いと思うのだけどね。」
「この国では貧困層でも結婚に躊躇しない傾向が有ると聞きました、それが良いことなのかどうかは何とも言えませんが。」
「自殺率は日本に比べたらかなり低いのだよな…。」
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