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バトル-395 [高校生バトル-40]

「詩織、今日はこの国の高官が来てたそうだね。」
「はい、この辺りの活性化に協力して欲しいそうで、色々優遇して下さるとのことでした。
 取り敢えず、電力会社設立の話をさせて頂き話を進めています。」
「今の電力公社と調整して貰うのか?」
「そんなとこです、停電を減らせますので喜ばれると思いまして。」
「どうして停電が多いのかは掴めてるのか?」
「発電所の老朽化と落雷対策の不備ですが、落雷対策は雷が落ちまくっても簡単には停電しない日本の技術を導入すれば解決出来ます、実際、この村は停電とは無縁ですので。
 発電所は大規模な物を作らず小規模の施設を多く作ろうと思っています。
 村での実証実験で良いデータが取れていますので、後は蓄電に予算を掛けるかどうかを検討して貰うことになります。」
「国が絡めば予算に余裕が出来るのかな?」
「国家予算に余裕が有りませんので大きな期待は出来ませんが、安定した電力供給地域が広がることの意味は彼らも理解しています。
 信頼出来る冷蔵庫、冷凍庫が有れば産業の活性化にも繋がります。」
「停電頻発では冷凍保存なんて怖くて出来ないか…、日本では考えられないね。」
「この村を中心に、安定した送電エリアを広げて行き、そのエリア内では冷蔵庫冷凍庫の販売と並行して、高価な冷凍庫を買えない企業向けにリース契約も考えています。
 冷凍出来れば輸出出来る水産資源など、それなりに有るのですよ。」
「ふむ、エリアが広がる速度は国の支援次第だと話したのか?」
「はい、資金を借り入れるとしても限りが有ります、冷凍庫によるこの国の産業革命は進めて行きたいですが、無理は出来ません。
 政府高官には電力会社設立に伴う雇用の拡大などもアピールして置きましたが、法的な支援は期待出来ても資金面は難しいと思っています。」
「この国は大国を信じて失敗してるからな…。」
「でも、そんな経験を踏まえて遠江王国と近付きたくなったと話しておられたのですよ。」
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