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バトル-394 [高校生バトル-40]

「それにしても、詩織はのんびりしてるのかと思ってたら結構多忙だな、取材と来客対応で。」
「法律に縛られない遠江王国の王家がヨーロッパの王国で注目されてしまったのです。
 そこから取材が増え、番組や記事を見た人から会って欲しいと、会うかどうかはスタッフと相談してるのですが、少々怪しげな人とも後学の為に会っています。」
「王家の話は少し聞いていたけどね。」
「王家の存在を考え直す動きが有るみたいですね、私達は法的な裏付けの脆弱な王家なのにも関わらず多くの協力者が存在、遠江王家の国王と姫で有る私に血縁はなく、雅が養子だと言うことも含めて、このエリアだけでなく世界中から注目され始めました。
 この機会に広報活動に力を入れるのも有りかと思っています、広報費の減額は指示しましたが。」
「勝手に宣伝してくれるから予算の必要はないな、アンチ的な記事は出て無いのか?」
「確認出来ている中では有りません、そう言った記事は、もっと知名度が上がってからかと思います。」
「今の所は概ね好意的に捉えられていると言う事かな。」
「はい、遠江国王への取材も増えてると聞いていますが、三郎兄さまへの取材依頼は増えてないのですか?」
「取り敢えず今回の旅行予定が有ったから断って貰ったよ、詩織ほど多くは無かったけど。
 詩織への取材では今後の滞在先に関することも有ったが、来年のヨーロッパ滞在が決定したそうだね、こことは違う取り組みになるのだろ。」
「はい、ヨーロッパでは村造りに難民からの参加も考えているのですが、各国の法制度によって微妙な問題が有りますので、村に定住させるのでは無く、帰国後の生活を考慮しての研修と言う形を考えています。」
「難民だから帰国が前提なのか…、ヨーロッパ圏だと物が有り娯楽も豊富だから村で収益を上げるのは難しくないのか?」
「少し廃れ気味の農園を買い取る話を進めていますが、その地の需要や気候を考慮し栽培する品種を変えれば、それなりの収益を見込めます。
 村人にはオリジナルの衣装で作業に当たって貰い、観光農園としての価値を高めようかとも、暫くは試行錯誤することになりそうです。」
「まあ、我々のYouTubeチャンネル登録者はヨーロッパでも伸び始めているから何とかなるとは思うが。」
「そんなに楽観視はしていません、今までヨーロッパに合わせた番組を作って来なかったことも有り、今一つ勢いが感じられませんので。」
「それでも詩織のファンは着実に増えている、まあ、雅とは更なる多言語展開も考えてるから…、ヨーロッパに拠点を確立出来たら今後の活動に弾みが付くのだろ。」
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