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バトル-393 [高校生バトル-40]

「詩織、今日の取材に同席したことで、改めて一つの国に一つずつ我々の拠点となる村が出来て行くのだと実感したよ。
 この村にいると当たり前のことでも、周辺の村とは随分違うのだな。」
「それなりの投資をしましたので。」
「上下水道は兎も角、電力に力を入れたのは?」
「この国は停電が多いので、周辺の村への送電を意識してのことですが、太陽光パネルの製造会社が株式会社SHIORI傘下に有りますし、小規模水力発電は遠江大学の研究室が改良した物を運用試験を兼ねて設置しました。
 ランニングコストはかなり抑えられますのでこの周辺で数を増やして行きたいです。
 整備中の火力発電所は森の整備で出て来る枝などの焼却処分を兼ねていまして、この地域一帯の電力事情が良く成れば電化製品の売り上げが伸びるとも考えています。」
「取材ではそこまで話さなかったよな。」
「小規模ですが電力会社の設立を考えていますので。」
「それで、話を周辺地とは違う街並みや村人の衣装へと持って行ったのか。
 多額の投資を回収する目途は?」
「この辺りに大きな店はここだけで、この国で手に入りにくい商品も並べています、遊びに来たついでに色々買って帰る人が多いのですよ。
 飲食店も利益率を高めに設定していますが繁盛しています。
 近衛隊が次の宿泊地へ移動した後のイベント企画でも集客が継続出来れば、問題なく銀行に返済しながら村の拡大拡充に充てる予算が確保出来るのですが、最悪でも村の拡大速度が遅くなるだけで村の維持に支障は無いと言う試算が出ています。」
「今後はどんなイベントを?」
「近隣の貧困世帯から少年少女を集めて詩織近衛予備隊を結成し訓練を始めています。
 美味しい物が食べられて綺麗な服を着ての訓練、更にお小遣いが貰えると有って、直ぐに五十名の定員が埋まりました、彼らには英語と算数の授業も受けて貰っています。
 仕事は私達がこの地を離れる日が彼らの初舞台となります。」
「この村の今後は彼らに掛かってると?」
「当初はそう思っていたのですが、近衛隊の活躍で店自体の知名度が予想以上に上がっています、競合店が出来るまでは安泰ですね。」
「競合店出店の予定は有るのか?」
「今の所は有りません、ここの人達には真似出来ないレベルの店ですので遠くからの客も多いのですよ。」
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