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バトル-389 [高校生バトル-39]

「詩織、近衛隊のデスカッションは何時もあんな感じなのか?」
「私が参加している時は私に対する質問が中心になりがちです。
 彼らは株式会社SHIORIの支社がどうやって企業再生を成功させているのかに興味が有りますので、お兄さまと雅との対話に区切りがついた後は、いつも通りの感じでした。」
「詩織教授の講義を受けている感じだったな。」
「講義と言う程のものでは有りません。
 私が参加していない時は喧嘩にならない様、隊長や副隊長が気を遣うレベルで熱く語り合っているそうです。
 意見が割れた時などは、後で私に報告してくれますので、私が参加している時に調整しています、放置して置くと対立が深まりかねませんので。」
「間に入って難しいことは無いのか?」
「起こりそうな対立は予測していますし、私にはチーム詩織での経験が有ります。
 多くは私達の判断基準に当て嵌めれば答えが出ることで、彼ら向けのテキストを読み直して貰い解説すれば納得してくれます。」
「そこで納得出来なければ雅の近衛兵としては失格か、彼らの役目は普通の近衛兵とは違うものな…。
 雅が、我々にとっての聖書みたいな本を出したいと言っているのだが、そのテキストを手直しして使えば良いのかな?」
「そうですね、初めから最大限の完成度を目指さず、改訂版を出して行く前提で宜しければ、電子書籍化に時間は掛かりません。
 紙の本は装丁を良くした方が売れると思いますので、デザインや製本に時間が掛かると思います。」
「だな、表紙を開くとプリンセス詩織の肖像が微笑んでいるとか凝りたいとこだ。」
「そこにも私ですか?」
「巨大組織のトップだからな、その組織の教義を解いて行く本にするんだ。
 問題はプリンセスっぽくするか女神っぽくするか。」
「どこが違うのです?」
「プリンセスなら愛らしく、女神なら神々しくかな、一度女神っぽい衣装を用意してみたいと言う声も有ってね。」
「私は構いませんが、化けの皮が剥がれた時にどうなっても知りませんよ。」
「いや、天皇は現人神とされているが象徴天皇と言う事でかなりの制約を受けておられる、それに比べたら詩織は自由な経済活動をしながら社会的弱者の味方として慕われている。
 もしそれが苦痛になったら、宮殿とか神殿に籠ったことにして自由にしたら良いんだ、その為には普段から神々しい衣装を身にまとい、その印象を強く持たせる必要が有る。
 そうしておけば、髪型を変え衣装を変えるだけでバレにくくなると思うんだ。」
「成程、理屈は分かりましたが、動きづらい衣装にはしないで下さいね。」
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