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バトル-388 [高校生バトル-39]

「それにしても言語の種類が多過ぎるのよね。」
「だよな、人に伝わりにくい方言も有るから、それを含めるととんでもない数になる。
 方言の数だけ文化が有り、価値観にも微妙な相違が有るのではないかな。」
「う~ん…、いっそのこと登場人物が何も話さない映像でどこまで伝えられるかに挑戦してみる?」
「あっ、無声映画か…。」
「無声映画?」
「えっと…、二つの取り組みが有って良いと思う。
 一つは言葉のない、映像と音楽だけでの勝負。
 もう一つは、映像に対して各言語で解説と言うか…。
 映画が作られ始めた頃は映像だけで音声は無かった、送られて来た映像に合わせて弁士が面白可笑しく語って聞かせていたみたいでさ。
 弁士の力量で面白さが変わったと思うし、弁士によって言葉のニュアンスが違うものになっていたと推測出来るが、映像がしっかりしていれば伝えたいことは伝わると思うんだ。
 我々だけで多くの言語に対して完成された映像作品を提供することは無理だが、セリフ抜きの映像作品を用意し、後は各言語の弁士にお任せして完成させて貰うと言う形ならどうかな。
 配信は映像作品に弁士の声を合わせた形にすれば良いだろ。」
「吹き替え版を作るのとは違うのね。」
「ああ、吹き替え版を制作するより、うんと安く上げられる、特に使ってる人の少ない言語の場合はメリットが大きくなる。」
「今はそんなのを見ないから逆に新鮮かもね。
 実験的な作品でもYouTubeなら気軽に発表出来るから提案してみるわ。
 そうだ、日本語の方言で試してみたら面白くない?
 方言は少し離れただけでも微妙に違うそうだから、漠然とした関西弁とかにはせず、ピンポイントで土地を指定した方言のを複数、同時に発表してみるの。
 実際にマイナーな言語バージョンを制作する時は近衛兵に相談してみようかな。」
「彼らに相談するのは英語版のサンプルが出来てからとしても、試してみる価値は有ると思うよ。」
「制作に関わりたい人の顔は浮かんでるし、費用は私のお小遣いで済むから、後でメールを送っておくわね。」
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