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バトル-387 [高校生バトル-39]

「お兄さま、近衛兵達が詩織にしてた朝の挨拶見ました?」
「ああ、何種類か有るみたいだが、彼らがプリンセスを崇めていることは充分過ぎる程伝わって来たな。」
「特に決まりが有る訳でなく、一人が自国の流儀に従い神へ祈る時のポーズで挨拶したのが切っ掛けだそうよ。
 それを見て自国の礼儀で最大限の忠誠を表す人が現れたり、そこから特別そう言ったものを持たない人が誰かのを真似し始めてと広がり、新規入隊者もそれに倣っているのだとか。」
「雅だってお姫さまなのに普通の挨拶だったな。」
「それを言ったらお兄さまは第三王子でしょ。
 あれを見て、近衛兵は詩織の信者だと確信したわ、彼らの考えをもっと聞いてみたいわね。」
「明日の夜は希望者だけのディスカッションだそうだ、雅も参加してみるか?」
「そうね、予定を少し変更して。
 多国籍軍だけに癖の有る英語を話す人が少なからずいるから、英語力を高める良い機会になるかも。」
「確かにヒアリングの力が鍛えられそうだな。
 詩織は随分慣れたみたいで良く分からない英語に対して普通に答えていたよ。」
「それは英語じゃなかったのかも、日常的に使う単語はどの言語でも数が限られていると話してて。」
「詩織のいる場では原則英語か日本語なのだろ。」
「そうだけど、詩織は隊員たちの母国語を学習する時間を取っているのよ。」
「それって何か国語になるんだ?」
「さあね、でも隊員との語学学習の時間は貴重だとか、そんな場で彼らの本音を聞けたりするのだとか。」
「成程、しかし難しいよな、互いに母国語ではない言語での意思疎通、ここまではエリート中心だから何とかなってるが、これからはな。
 増えつつ有る海外支社でも言葉の行き違いは普通に起きてるそうだよ。」
「そう考えると、本を出版するにしても英語だけではだめかもね、英語版の売れ行きを見ながらでも検討して行く必要が有るかな。
 面倒な話だけど、どの人も尊重して行くのだったら無視出来ないわよね、順番は詩織の信者が大勢使ってる言語からかな、それなら利益も出せそうでしょ。」
「だな、詩織がただの綺麗な女の子ではないと言う事は知られ始めてるが、これからの活動を考えたら、まだまだ不十分だ、言語を選んで進めて行きたいね。」
「YouTubeも字幕は多言語だけど、英語以外の音声でも制作したいわ、ハードルが高くても。
 何とか近衛兵からキャストを選んでとかして挑戦出来ないかしら。」
「母国語の作品なら、字幕とは印象が格段に違うだろうからな。
 普通に吹き替え版を制作するにしてもクオリティを考えたら難しいが、チャレンジしたいものだね。」
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