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バトル-384 [高校生バトル-39]

「教祖が指導する宗教とは少し違った方向に進めたいとは思っています。
 ただ微妙なのは偶像崇拝と言いますか、その辺りをどうするかで。
 私の価値観に偶像崇拝は無いのですが、例えば神社へお参りに行くと言う行為を考えると、単に神様にお願いするだけでなく、そこで自分自身の決意を確認してる人もいるでしょうし、単なる神頼みと言う行為だとしてもそこには人の想いが有る。
 漠然とした存在の神に対することで有れば、わざわざ神社へ行かなくても出来るのですが、神社と言う存在に受け止めて貰える、そこに大きな価値が有るのと思うのです。」
「そうだな、初詣は信仰心に関係のない単なるイベント感覚でも、これからの一年を考えたりもする。
 人それぞれ信仰心の厚さが違うだろうし、宗教によってその辺りの感覚も違うとは思うが。」
「あまり商業主義的な宗教団体を模倣したくは無いのですが、何かしらの偶像やアイテムが有った方が伝え易いしグッズの売り上げで我々の活動を支えられたら、より活動を広げられませんか。」
「みんなの意見はどう?」
「既存の宗教団体の中には怪しげなのも有りますので、純粋に科学的考察から生まれた教え、社会環境をより良くして行く為のものとして差別化を図りたいとか。
 また、宗教を超え国境を越えて広げるのは難しいですので、近衛隊だけのものとしても良いのではないかと言う意見も有りました。」
「我々は多くの手助けを得ながらも自らの経済活動によって活動を成立させて来たのだが、その辺りの理解はどうなんだ?」
「近衛兵の多くは理解出来ています、ただ、宗教と言うスタンスで語り合った為に違和感を感じているのではないでしょうか。
 私達の価値観をどれだけ人に伝えられるか自信がないと言う人もいまして。」
「宣教師をイメージしたのかもな。
 それでも、お守り的な何の効果も無いアイテムを売るのは有りだな。
 詩織のグッズが売れまくってる背景には、詩織を女神の如く慕う人々の詩織に対する信仰心の様なものが有ると思わないか?」
「その辺りのことは全く分からないのです、色々褒められて育ちはしましたが、私は普通の女の子ですので。」
「どこが普通だかな、可愛かった少女が美しくなり聡明さを増しているんだ、正しいことで有れば詩織の一言で多くの人が動く、そんな女の子が普通な訳ないだろ。」
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